
最近は小説やコミックが原作の実写化作品が多く制作されていて、その数年後に同じ内容のアニメ映画も制作されるというパターンが増えてきているような気がします。
厳密には映画はオリジナル脚本でアニメが原作に近い内容になっている等の違いはありますが、メインストーリーは実写版とアニメ版で共通しているのが特徴です。
- 『君の膵臓をたべたい』
- 『ジョゼと虎と魚たち』
- 『時をかける少女』
- 『シティーハンター』
- 『魔女の宅急便』
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君の膵臓をたべたい
住野よるの小説が原作となった作品。
しかもこの作品はデビュー作です。
膵臓の病気を患っている女子高生が同じクラスの目立たない系の男子生徒に周囲に隠している病気の事を偶然に知られてしまった事から、自分の病気の秘密を共有する間柄として親密になっていく物語。
主人公の桜良は医師から余命宣告をされていて、この事を周囲に話すと友達が自分に気を使うようなるので家族以外には秘密にしてきた。
桜良は自分に対する友達の態度が変化するのが悲しくて、最後までいつも通りの接し方をしてもらうためには病気の事を伏せておいた方が良いと判断して黙っていました。
でもある時、偶然ながらもクラスメイトの男子に病気の事を知られてしまった訳です。
とはいえ、その男子は周囲に関心がないボッチ系男子で桜良の病気の事を知った時も淡々とした反応で、彼女に対する態度が全く変わらなかった。
桜良にとってはその事が嬉しかったみたいで、その男子生徒・春樹と秘密を共有する仲間として親密になっていくのとは逆に、桜良の親友の恭子は得体の知れないボッチ男子と桜良が突然親密になったのが気に食わなくて、春樹を敵視し始めます。
恭子には病気の事を教えていないので、ある意味で当然の反応かもしれませんね。
この作品は桜良と彼女の病気の事を知っている春樹、そして何も知らない桜良の親友の恭子の3人が軸になって進んでいく物語です。
実写版『君の膵臓をたべたい』
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実写版は桜良がこの世を去ってから12年後が描かれる。
母校の教師となった春樹が高校時代を回想する形で物語が進みます。
この時点ではまだ恭子とは和解できていません。
実写版は原作にはないオリジナルストーリーになっていて、最終的に春樹と恭子の間のわだかまりがどうなるのかという部分がポイント。
当然、カギとなるのは桜良です。
アニメ版『君の膵臓をたべたい』
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アニメ版は原作者も脚本制作に参加しているので原作に近い感じで作られています。
春樹と恭子の関係も高校時代のうちに変化が生じます。
アニメ版の舞台は富山県高岡市がモデルになっているとの事。
ジョゼと虎と魚たち
田辺聖子の短編恋愛小説が原作。
初めてこの作品が収録された作品が刊行されたのは1984年なので、ずいぶん昔ですね。
昭和59年になります。
生まれつき足が不自由で遠くに外出した事がないジョゼと、大学生の恒夫との恋愛が描かれます。
原作・実写版・アニメ版で結末が違います。
実写版『ジョゼと虎と魚たち』
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原作は純愛とエロティシズムがテーマだそうですが、実写版は確かにそんな感じ。
主人公の恒夫は雀荘でアルバイトをしている大学生で、セフレがいて少しクズ要素を持ち合わせている人物像。
ジョゼに対しては障がいの事を含めて真摯に向き合ってはいるのだけど、まだ大学生なので将来の事を見据えて難しい決断を迫られます。
アニメ版『ジョゼと虎と魚たち』
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実写版は爽やかなイメージの妻夫木聡が主演とはいえ内容が結構生々しかったのに対して、アニメ版はライトな仕上がりで若い世代にこそ見て欲しい。
実写版とは恒夫のイメージが全然違って、夢に向かって頑張るキラキラ輝く大学生です。
昭和に発表された原作を令和の時代にアニメ化すると、角が取れて優しい仕上がりになる(笑)
エンディングもすごく前向きなので安心して鑑賞できます。
時をかける少女
筒井康隆のSF小説が原作で、今までに何度も実写化されています。
この作品は初めて発表されたのが昭和の時代。
しかも初刊行が1967年というのだから、『ジョゼと虎と魚たち』よりもさらに古い昭和42年。
私が観たのは仲里依紗が主人公の声優を担当したアニメ版と、同じく仲里依紗が主演を務めた実写版です。
この二つの作品は主人公が原作とは別人なので、メインテーマは同じだけど実質的には別作品ですかね。
実写版『時をかける少女』
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仲里依紗が主演なのだけど、元祖「時をかける少女」こと小説の主人公・芳山和子の娘役を演じている。
原作とは異なるキャラクターが主人公なので、もちろんストーリーもオリジナル脚本。
研究者となった芳山和子が高校時代に交わしたある人物との約束を果たすためにタイムリープ出来る薬を完成させた矢先に交通事故に遭ってしまい、代わりに娘のあかりが母の高校時代に行く事になる。
薬で時間移動という概念が斬新ですね。
アニメ版『時をかける少女』
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アニメ版の主人公は、芳山和子の姪の真琴という女子高生。
実写版の4年後に公開されたアニメ作品だけど、特に繋がりはありません。
ちなみに和子は美術館に勤めている独身の美魔女という設定です。
真琴は和子の事を「魔女おばさん」と呼んでいる。
この作品は真琴自身が原作とは違う別の未来人と遭遇します。
シティーハンター
北条司の漫画が原作。
1987年にテレビでアニメ版の放送が開始されて、劇場版は4作品公開されています。
思いっきりバブル時代の匂いがする大人の雰囲気のアニメだけど、主人公の冴羽獠がどうしようもない女好きの変態な一面を持ちながら、裏では超一流のスイーパーとして闇の世界で暗躍する。
劇場版シティーハンター 〈新宿プライベート・アイズ〉
2019年に公開された劇場版の4作目。
内容は昔から変わらず、美女からの依頼を受けた獠たちが依頼者を守るために奮闘するストーリー。
ファンにとっては変わらない部分が良いのですよね。
随所にテレビアニメ版シリーズのテーマ曲が流れるので、オシャレなミュージックビデオのような作品になっている。
久しぶりの新作なので、完全に従来のファンを意識して制作されていますね。
シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション
フランスで制作された実写版ですが、考えてみるとシティーハンターの登場人物は外国人が多いので違和感なく楽しめます。
特筆すべきは主人公のリョウ、相棒のカオリ、仲間の海坊主の再現度の高さ。
シティーハンターのキャラは外国人が演じた方がしっくり来る事が分かりました。
主人公を演じているのは大の作品ファンである監督自身。
先にアニメを鑑賞してから実写版を観るとクオリティの高さに驚かされます。
本当に笑ってしまうくらいに似ていますよ。
魔女の宅急便
スタジオジブリのアニメが有名ですが、この作品は角野栄子さんの同名小説が原作。
宮崎駿監督によるオリジナル脚本だと勘違いしている人が多いみたいですが、アニメ版も実写版も小説を原作として制作されています。
アニメ版『魔女の宅急便』
1989年に公開されたスタジオジブリの名作ですね。
魔女の血を引く少女キキは、しきたりに従い13歳の満月の夜に親元を離れて修行の旅に出発する。
海が見える大きな街コリコでパン屋を営む親切な夫婦の家に居候をさせてもらいながら、空を飛ぶ特技を生かした宅急便の仕事を始める。
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実写版『魔女の宅急便』
アニメ版のリメイクではなく、小説を原作にした実写作品です。
舞台は東洋のどこかの国。
アニメ版が西洋だったのに対して、実写版は日本ぽい雰囲気。
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実写版・アニメ版の両方を視聴する方法

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