高橋一生主演『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』あらすじ・感想 | 時代劇は必要だったのか?

2020年から年末に毎年NHKで放送されるようになったドラマ「岸辺露伴は動かない」の劇場版。

他人の人生や記憶(秘密)を本のように読む事ができる特殊能力「ヘブンズ・ドアー」を持つ人気漫画家が主人公。

原作漫画やアニメを知らなくても、ドラマ版は予備知識として観ておいた方が楽しめます。
冒頭シーンで自分の能力を露伴が説明してくれるので、予備知識がなくても大丈夫ですけどね。

250年前に描かれた絵に使われた黒い絵の具が魔力を持っていて、それを使って描かれた絵を目にした者は心に潜む闇が幻覚として表れて大変な事になってしまうというのが今回の題材。

ジャンルとしてはオカルト系のミステリー作品。
薄気味悪いホラー系の要素があるけど、不快にならない不思議な作風です。

『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』の詳細情報
  • 公開年  : 2023年
  • 上映時間 : 1時間 58分
  • 監督   : 渡辺一貴
  • キャスト : 高橋一生 / 飯豊まりえ / 長尾謙杜 / 安藤政信 / 美波 / 池田良 / 前原滉 / 中村まこと / 増田朋弥 / 白石加代子 / 木村文乃 ほか

『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』あらすじ

青年期に出会った謎めいた女性から聞いた「この世で最も黒い絵」の事をふと思い出した露伴は担当編集者の泉京香を伴い、その絵が所蔵されているルーヴル美術館のあるフランスを訪れる。

しかし案内役の美術館職員もその絵の事は知らず、データベースで保管場所を検索したところ現在は使われていないはずの地下倉庫がヒットする。

【見どころ】変なサングラスをかける岸辺露伴

  • 原作の雰囲気を壊さずに岸辺露伴を忠実に演じている高橋一生がスゴイ!
  • 木村文乃が演じる謎めいたキャラクター奈々瀬もハマり役。
  • ドラマ版の雰囲気を踏襲していて、漫画が原作だけど大人も十分に楽しめる高級なオシャレ感が映像全体に感じられる。
  • 祖母から受け継いだと思われる怪しいブローカー風のサングラスをかける露伴(笑)
  • どうやら泉くんの辞書には「後悔・反省」という言葉はない模様。

【主要登場人物 / キャスト】泉京香の存在感が大きい

  • 岸辺露伴(高橋一生)
    人気漫画家。
    他人の人生や記憶を本にして読む事ができる「ヘブンズ・ドアー」という特殊能力を持つ。
  • 泉京香(飯豊まりえ)
    露伴を担当している編集者。
  • 奈々瀬(木村文乃)
    漫画家として駆け出しだった頃の露伴が出会った謎めいた女性。

感想(ネタバレ含む)人間には強いけど、怪異には弱い露伴先生

昔ながらの風情が残る喫茶店でゆっくりと本を読んでいるような気分になれる映像作品。

ドラマ版も含めて『岸辺露伴は動かない』の実写版は、落ち着いた大人の雰囲気を楽しめます。

露伴のファッションは独特だけどアニメのコスプレという感じではなくて、街中を見渡せば実際に同じような服装の人がいそうなんですよね。

ギザギザの変なヘアバンドは何の意味があるのか分からないけど、アニメが原作なのに実写版でも自然な雰囲気が出ているところが素晴らしい。

唯一不自然なのが「ヘブンズ・ドアー」で、発動すると他人の人生の記録を本にして読む事ができる上に、ペンで直接文言を書き込むとその通りに行動させる事ができるというヤバい能力。

しかも本化されている人間は能力が解除されるまで無意識の状態。

たごやま
たごやま

私がこんな能力を持っていたら、悪い事にしか使わないでしょうな。

ところで、露伴自身は他のエピソード(ドラマ版)も含めて結構な頻度で危機に陥っていて、毎回ギリギリの所で生還します。

おいも
おいも

岸辺露伴て、何度も退場しかけてるよね。

特殊能力が使えるといっても超常現象に見舞われたら、さすがの露伴もヤバい訳ですよ。

能力で対象を本化できる以外は普通の人間と同じなので、人間相手なら格闘技でも無双するけど怪異には基本やられるのが露伴先生。

その辺がキャラクター設定として良いところで、簡単に怪異を倒せたら何も面白くないしただの有能な霊媒師になっちゃいますからね。

ドラマ版で放送された他のエピソードもそうだけど岸辺露伴は怪異を倒すのではなくて、怪異にまつわる謎を解いて、その後は「触らぬ神に祟りなし」的な対応をします。

怪異の問題は解決を目指すのではなく、触れないようにそっとしておくのが最善の方法。

人間の手に負えるものじゃないと判断すると、この人は基本的に撤退を選択。

ある意味、長生きをする秘訣ですな。

とはいえ露伴先生は好奇心の塊のような男なので触ってはいけない神であっても一度は触れようとする性格がいつも危機に陥る原因なんですが、この性格は治らないのでしょうね。

今回も訳の分からない黒い怪異にやられそうになっていたし。

時代劇は必要だったのかな?

劇場版は約2時間ですが、NHKのドラマ版は1話につき約50分。

ドラマ版は無駄なシーンが少なくてテンポよく進んでいきますが、劇場版は露伴の青年期のエピソードと黒い絵に関連する時代劇のパートが結構長めに占められています。

青年期はともかく、時代劇はもう少し短くても良かった気がする。

黒い絵の謎を知る上で重要なシーンだけど、仁左衛門さんの配役でちょっと笑っちゃいましたよ。

まあ作品全体としては面白かったから、別に良いんですけどね。

映画『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』を配信しているサブスク

『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』が「Amazonプライムビデオ(アマプラ)」で見放題配信されていたので視聴しましたが、この作品は「世にも奇妙系」ですよね(笑)

NHKで放送されたドラマ版『岸辺露伴は動かない』を観ておくと、より一層世界観に入り込めます。

私はドラマ版も観ていたので、映画版も楽しめました。

手に負えない相手は無理に倒そうとせずに「逃げる」という選択をするのが露伴先生の賢いところだと思います。
世の中には“人間が触れちゃいけないもの”ってありますからね。

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