妻夫木聡主演の映画『愚行録』を観てクズ人間の多さに驚愕

『ある男』と同じ貫井徳郎監督のミステリー作品。

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この映画の登場人物の大半がクズ要素を持っています。

人間という生き物は、表向き善人に見えても心の中にはドス黒い感情を持っているという事を描きたかったのでしょうか!?

『愚行録』
  • 公開年  : 2016年
  • 上映時間 : 2時間
  • 監督   : 貫井徳郎
  • キャスト : 妻夫木聡 / 満島ひかり / 小出恵介 / 臼田あさ美 / 市川由衣 / 松本若菜 / 中村倫也 / 眞島秀和 / 濱田マリ / 平田満 ほか

映画『愚行録』あらすじ

主人公の雑誌記者(妻夫木聡)が一家惨殺事件の被害者夫婦の学生時代を調べてみると、エリートサラリーマン一家の裏の顔が次々と浮かび上がって来る。

【見どころ】人間誰しもが過去に愚行を犯している

  • 人間はいかに愚かな生き物なのかを思い知らされる!
  • 日本は、格差社会ではなく階級社会!?
  • 登場人物の多くが心に闇を抱えている

【主要登場人物 / キャスト】田向夫婦はクズ

  • 田中武志(妻夫木聡)
    田向一家惨殺事件の真相を追っている雑誌記者。
  • 田中光子(満島ひかり)
    武志の妹。
    育児放棄で逮捕されて拘留中。
  • 田向浩樹(小出恵介)
    何者かに殺害されたエリートサラリーマン。
  • 田向友希恵(松本若菜)
    夫と共に何者かに殺害された、田向の妻。
  • 宮村淳子(臼田あさ美)
    友希恵と同時期に同じ大学に通っていた顔見知り。
  • 橘美紗子(濱田マリ)
    光子の担当弁護士。

感想(ネタバレ含む)主人公も大きな秘密を抱えている

この映画は1年前に発生して未だに犯人が捕まっていない一家惨殺事件の取材を続けている雑誌記者が主人公で演じているのは妻夫木聡ですが、過去を遡って事件の真相に迫るストーリーが別の映画『ある男』の弁護士役と被る部分があります。

関連記事 『ある男』あらすじ・感想

「ある男」と「愚行録」は原作者が別の作家さんだけど、映画の雰囲気が似ているのは同じ監督だからですかね。

興味がある方はアマプラなどのサブスクで両方を見比べてみてください。

この作品は主に被害者夫婦の大学時代のエピソードがカギを握っているのだけど、いわゆる有名ブランド大学の学生は付属高校からの内部昇格組一般入学組とで格差があるとの事。

内部昇格者は親が富裕層である割合が高く、一般入学組とはその時点で住む世界が違う階級差のようなものが発生しているそうな。

被害者夫婦は共にそんな有名大学の出身だけど、妻(松本若菜)は一般入学組で内部昇格組に「女の武器」等あらゆる手段を使って取り入りのし上がった悪女タイプだったことが取材で明らかになってきます。

夫の入学経緯は分からないけど、妻同様に自分の目的のためならどんな手段でも使う相当な野心家だったことが判明。

つまり殺害された夫婦は様々な方面から恨みを買っていた可能性が高く、ある意味で因果応報なのではないかと思いました。

被害者夫婦は共に性格が悪すぎる

殺害された夫婦の共通点は「人生の勝ち組」になるのが目標。

特に大学時代の妻・友希恵は非常に性悪で他の女が自分と同じ位置に立つことを許さず、万が一自分の地位を奪いそうな存在を見つけたら卑劣な手段を使って躊躇なく蹴落とします。

まあ夫の田向浩樹も相当なクズですけどね。

おいも
おいも

そりゃあ、怨まれて命を奪われますわ。

他人を踏み台にして現在の地位を築いた人たちって、犠牲になった人たちがこの世から消えたとでも思っているのでしょうかね!?

イジメッ子といじめられっ子の関係もそうだけど、みんな同じ世界で生き続けているという事を失念しているのではなかろうか。

今回の映画『愚行録』で例えると、大学時代に利用した人間は卒業と同時に自分とは別のパラレルワールドに旅立って、一生顔を合わせる機会など無いとか思っていそう・・・。

利用した側は相手の事を忘れていても、怨みを抱いている者は何年経っても相手の事を忘れる事なんてないんですよ。

いつか仕返しされる可能性があるとか、そんな事は考えないのかな?

実際に彼らが退場した原因は過去の愚行に起因していると思われるので、自業自得としか思えません。

映画『愚行録』の興味深いところは殺害された夫婦だけではなくて、登場人物の大半が過去に何らかの愚行を犯しているという点です。

もちろん主人公の田中武志も例外ではありません。

映画を観て抱いた感想の結論として、人間とは「愚かで醜い生き物」という事。
もはや何に救いを求めて良いのか分からなくなります。

ふと思ったのですが、この世に生きる人間は宗教的には命が尽きたら「天国に昇る」か「地獄に堕ちる」とされている事が多い気がしますが、実はそうではなくて今我々が生きているこの世こそが地獄で、死んだら全員が例外なく天国に昇るのかも知れません。

つまり我々は何かしらの悪事を働いて審判を受け地獄に堕ちた存在なのかも!?
「生きる事=拷問」のような気がする。

映画『愚行録』を配信しているサブスク

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