『ザ・ミスト』あらすじ・感想 | 霧の正体が最後まで不明な謎のフランス映画

フランスの街中で正体不明の霧が発生して停電が発生。
さらに霧を吸い込んだら命を落としてしまうことも判明。

外部と遮断されたカプセル空間で過ごす難病の娘の為に、両親は交換用電池や酸素ボンベを求めて奮闘する物語。

霧の正体が分からないので、不気味過ぎてちょっと怖い映画です。

『ザ・ミスト』あらすじ

地震の影響で地下から出てきた謎の霧にパリの街が覆われ、多くの人々が命落とす非常事態。
隔離カプセルから出られない難病の娘を抱えるマチューとアナ夫妻は、霧の正体が分からないまま娘の外出用スーツを取りに病院へ向かう。

【見どころ】地下から突然謎の霧が発生

• 霧の正体が謎のままラストを迎える・・・
• 神の審判か、悪魔のイタズラか・・・
• フランス映画はハリウッド映画とは一味違う

【登場人物（キャスト）】娘のために奮闘する両親

• マチュー（ロマン・デュリス）
  サラの為に人生をかけて治療法を探している父。
• アナ（オルガ・キュリレンコ）
  通信教育で家庭教師の仕事をしている、サラの母。
• サラ（ファンティーヌ・アルドゥアン）
  難病のため空気清浄カプセルから出られない少女。

感想(ネタバレ含む)結局、霧の正体は何なのか

自己免疫症候群のという難病の為、自宅に設置された隔離カプセルの中で生活している11歳の娘のサラ。
娘のために必死に治療法を探している父親のマチュー。
ネット通信で家庭教師の仕事をしている母親のアナ。
家族構成はこの三人。

両親はカプセルの厚み数センチの透明な壁越しにしか娘と接する事が出来ないのがもどかしいでしょうね。
本当は思いっきり抱きしめてあげたいでしょうに。

舞台はフランスのパリ。
ある日、地震の影響で地下から大量の霧が発生して、しかもその霧を吸い込んだ人は次々と絶命していくという事態に。

そして自宅にも煙が上がってきた。

煙が有毒なのは間違いないけど、カプセルにいた方が安全という理由でサラだけは自宅のカプセル内に待機。

ここで問題なのが、数時間おきにカプセルの動力源の電池を交換しなければならない事。
常時電源とかなら楽だけど、煙の影響で停電中というのが辛いですね。
日本でも地震が起こった時に電気を使う機器を装着していた患者さん達が大変な思いをされたと聞きましたが、人間がいかに電気に依存しているかが分かりますね。

カプセルの電池交換の為に部屋に行こうと思ったら酸素ボンベが必要なので、もう下の階の住人はダメだろうという判断でボンベの調達に向かうマチュー。

「何でも言って下さい、お手伝いしますから。」
という会話を交わしていた相手なのに、

「あの人、酸素ボンベ使ってたな。
下の階やからもう霧でやられてるはずやから、マスク貰ったろ。」
娘を助けるためになりふり構っていられる状況じゃないのは分かるけれども。

そして侵入したその部屋で奇妙な現象が。
大人の犬は息絶えていたのに子犬は何も無いように霧の中でも平然としていた。
これはもしかすると何かの伏線かも知れないですね。

しかしそんな事を気にしている場合では無いので酸素マスクを拝借して上階に戻るマチュー。

街の様子を見てみると、生き残った人達はまだ霧の上ってきていない高台の方に行ったみたいです。

何なのでしょうね、この霧の正体は。
人工的なものなのか自然発生したガスなのか、現時点では全く分からない。

霧の正体は一体何だったのか

娘と同じ病気を抱えている患者が高台に住んでいて、そこに連れて行けば同じカプセルに入れて貰って安全と考えた夫妻は、娘の外出用のスーツを病院に取りに行くことに。

そこで大変な目に遭うんですよ、これが。

まず警察犬みたいな犬に追われてマチューが橋から川に落ちたり、命からがら二人で病院に辿り着いてスーツを手に入れたまでは良かったんだけど、建物の火災で起きたバックドラフトでマチューが負傷。
基本、大変な目に遭うのは何故かマチューだけ。

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そういえば、追いかけてきた犬はどうして霧の中で無事だったのか。
酸素ボンベを拝借した家の犬は親犬がダメで子犬だけが助かっていた。
つまり追ってきた犬は見た目は成犬に見えるんだけどまだ子供なのか、それとも別の理由なのか。
何だかよく分かりません。

マチューとサラは何とか病院には辿り着いたんだけど、また試練が襲います。
そして愛する娘のためにと別行動を決断する夫妻。

神様はどこまで意地悪なんでしょうかね。
もしかすると、街全体が神ではなく悪魔の手に落ちてしまったのかも。
この時点でも依然として霧の正体は不明。

霧の中でも子供や子犬は平気な感じなんですよ。

もしかすると今回の現象は神による審判、選別!?

フランス映画は色々な意味でハリウッド作品とはひと味違う。
良いか悪いかは別にして、観る側が困惑する展開で終了してしまった今回の作品。

結局、答えは自分で考えろという事かな。

少年少女たちが不思議な世界に迷い込んだ『アローン』というフランス映画も不思議な終わり方をします。
フランス映画は、ミステリアスな雰囲気を残したまま終わるのが普通なのでしょうか。

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