アニメ『すずめの戸締り』あらすじ・感想 | 猫の神獣ダイジンの正体は・・・

新海誠監督による2022年公開のアニメ映画。

常世(いわゆるあの世)に繋がっている扉からこの世に災いをもたらす存在が出てくるのを防ぐために、日本各地にある“扉”を閉める旅に出る物語。

この作品で描かれる“災い”というのが、震災(地震)なのが興味深い。

『すずめの戸締り』
  • 公開年  : 2022年
  • 上映時間 : 2時間 2分
  • 監督   : 新海誠
  • キャスト : 原菜乃華 / 松村北斗 / 深津絵里 / 染谷将太 / 伊藤沙莉 / 花瀬琴音 / 花澤香菜 / 神木隆之介 / 松本白鸚 ほか

『すずめの戸締り』あらすじ

九州の静かな町で暮らしている女子高生の岩戸鈴芽(すずめ)は、廃墟を求めて旅をしている不思議な青年・宗像草太と出会う。

やがて鈴芽は草太が災いをもたらす扉を封印する「閉じ師」であると知り、自分が封印を解いてしまった後ろめたさもあり、日本各地の扉を閉じる旅に出る。

【見どころ】震災の原因はミミズ!?

  • 草太の友人の芹沢が結構良いキャラ
  • 現実の悲しい出来事がストーリーに絡んでいる
  • ダイジンの本音が気になる

【主要登場人物 / キャスト】

  • 岩戸鈴芽(声:原菜乃華)
    4歳の頃に福島の震災で母親を亡くし、それ以降宮崎で叔母と共に暮らしている女子高生。
  • 宗像草太(声:松村北斗)
    災いをもたらす扉を閉める為に「閉じ師」として日本各地を旅している青年。
  • ダイジン(声:山根あん)
    西の要石として設置されていたのを鈴芽が引き抜いたため、白い猫の姿になり逃げだしてしまった神獣。
  • 岩戸環(声:深津絵里)
    母を亡くした鈴芽を引き取り一人で育ててきた叔母。
  • 芹澤朋也(声:神木隆之介)
    草太の友人。
    口は悪いが根は優しい男。

感想(ネタバレ含む)ダイジンの正体は・・・

結構メッセージ性のある作品ですね。

鈴芽は3.11の東日本大震災の被災者でその時に母親を亡くしていたり、扉がある場所が廃墟だったり・・・。

常世(あの世)と繋がった扉が出現するのは廃墟である理由を考えてみると、哀しい出来事は風化させてはいけない、いつまでも弔い続けないといけない、人々がその気持ちを忘れてしまうとまた同じような災いが発生してしまう。

ただ過去に囚われてばかりでは良くないし、未来に向かって前向きに生きないとダメなのだけど、一方で不幸な出来事は心の片隅に記憶として残しておかなければならない。

そういう事なのかな?

実際の出来事が題材となっているので、なんか複雑な気持ちになりますね。

この作品の大きなポイントは、世間では自然災害と思われている地震の原因が常世から現世にやってきたミミズと呼ばれる怪物の仕業という部分ですね。

つまり『すずめの戸締り』の世界では、地震を発生させているのはミミズという名の妖怪という事になる。

関東大震災など少なくとも日本で古来から発生している地震の原因がミミズであるならば、なぜ日本はこれほどまでにミミズの被害を受けまくっているのか。

世界有数の地震大国の日本は、国全体が呪いでもかけられているの?

草太は大学を卒業後に教員になって閉じ師と二足のわらじで活動していくと言っていたけど、例えばダムの底に沈んだ集落に扉が登場してしまったら厄介ですよね。

日本で近年大問題になっている廃墟化した空き家が常世と繋がってしまう可能性もあるし、そう考えると閉じ師というのも難儀な商売ですな。

ダム底の集落はともかく、空き家を廃墟化させない為には定期的なメンテナンスが必要だけど簡単じゃないですからね。

これからの未来を考えると、どう考えても閉じ師の人数を無理やりにでも増やすしかない気がする。

神獣のダイジンが喋っている言葉は誰にでも聞こえるのだから、そう考えると閉じ師を育成する方法もありそうですけどね。

ちなみに猫の姿のダイジンは元々人間の子供だったそうで、閉じ師でもあったので自ら要石になる事を望んだそうな。

時間が経過して神獣化してからは、子供本来の無邪気さが表に出てきたのかな。

あくまでネット上の噂なので、本当の事は分かりませんけどね。

「おかえり」と言える幸せ

作中で様々な人が自宅を出る際の「行ってきます」が描かれていたけど、「ただいま」や「おかえり」のシーンはなかった。

「ただいま」が言えなかった人々のためにも、帰ってこられる場所はしっかり残しておかなければならない。

私の感覚では、この世に残された人の心の中に「おかえり」が言える場所が存在していれば良い気がする。

思い出にしか存在しない人を心の中で「おかえり」と迎える事ができた時に、その人は過去から解放されて前を向いて歩きだせるのかも知れない。

最終的に鈴芽は震災時に行方不明になったままの母親が自分の心の中だけで生き続ける存在であると自覚し、「おかえり」と言って迎える事ができたのだと思います。

建物が朽ち果ててしまうのは仕方がないけど、心の中だけは絶対に廃墟にしてはいけないという事ですね。

『すずめの戸締り』を配信しているサブスク

『すずめの戸締り』を含め新海誠監督のアニメ作品は複数のサブスクで配信されていますが、見放題対象・追加料金が必要なレンタル作品のどちらかはサービス毎に異なるので入会前に公式サイトでチェックしてください。

サービス名月額料金(税込)同時視聴できる端末数無料お試し期間
U-NEXT2,189円4台31日間
Hulu1,026円4台
Amazonプライム600円3台30日間
各サービスの詳細は別途解説記事を参考にしてください。
U-NEXT(ユーネクスト)の特徴
デメリット
  • 月額料金が他のサブスクに比べて2,189円と高い!
    しかし毎月自動付与される1,200円分のポイントを活用すると、実質の月額会費が989円となるので考えようによってはお得だと思います。
メリット
  • 取り扱っている作品が豊富で見放題作品が多い。
  • 電子書籍も配信しているので原作と一緒に楽しめる。
  • 1人が契約するだけで、4端末で同時に利用できる。
  • 無料お試し期間が31日間あるので、じっくり試せる。
Hulu(フールー)の特徴
デメリット
  • アマプラやU-NEXTと比較すると映画の取り扱いが少ない。
  • 無料お試し期間がないのが残念。
メリット
  • 1人が契約するだけで、4端末で同時に利用できる。
  • 日本テレビ系列の過去のドラマ・アニメ・バラエティ番組等を楽しめる。
  • 日テレ系動画コンテンツのスピンオフ作品が独占配信されている。
  • 読売巨人軍の公式戦主催(ホーム)試合をリアルタイムで楽しめる。
  • 「ディズニープラス」とのセットプランがお得。
Amazonプライムビデオ(アマプラ)の特徴
デメリット
  • 「プライムビデオ」は見放題対象外のレンタル作品が結構多い。
  • プライム会員を退会すると、全ての特典を利用できなくなる。
    ※プライムビデオの単独入会は不可。
メリット
  • 月額料金が他のサブスクに比べて600円と安い。
  • 1人が契約するだけで、3端末で同時に利用できる。
  • プライム会員になると「動画見放題」の他に「音楽聴き放題」など様々な特典を同時に利用できるようになる。
  • 無料お試し期間が30日間と長く、時間をかけて検討できる。