日本のホラー映画の二大巨頭ともいうべき貞子と伽椰子が対決するという、なんとも恐ろしい内容の映画。
『リング』や『呪怨』と違って、この作品は貞子たちと戦おうとするところが斬新。
本来はどうやって怨霊から逃げるかという事を考えるのに、よくあんなのと戦う気になれますな。
『貞子vs伽椰子』あらすじ
偶然に“呪いのビデオ”を入手した女子大生たちが、都市伝説を研究している教授に紹介してもらった霊媒師から除霊を受けている最中に大惨事が発生し失敗に終わる。
一方、近所で“呪いの家”として恐れられている家に足を踏み入れてしまった女子高生が、怨霊に狙われて命の危機に晒される。
彼女たちを救うべく動き始めた霊媒師の常盤経蔵は、“呪いのビデオの主・貞子”と“呪いの家の主・伽椰子”を衝突させるという一か八かの賭けに出る。
【見どころ】そもそも貞子や伽椰子を倒す事は不可能!
- 貞子と伽椰子を対決させようと画策するけど、上手く行くわけがない
- 突然現れるブリーフ一丁の俊雄少年が恐ろしい
- 霊能者が余計な事をしたせいで最悪の事態になってしまう
【登場人物/キャスト】貞子と伽椰子と俊雄クン
感想(ネタバレ含む)霊媒師の登場でホラー要素が薄れた
怖いシーンも所々にあるのだけど、後半はホラーというよりもモンスターパニック映画になってしまっているのがなんだか残念。
化け物と霊能者の戦いがメインに描かれるのは、心霊ホラーではないですよね?
戦ってしまうと絶望感が薄らいでしまう訳ですよ。
と言っても全く太刀打ちできないので、絶望的なのは間違いないですけど。
『リング』は、どうやって呪いの連鎖から逃れられるかという事に主点を置いて色々と試行錯誤した末にタイムリミットになってしまい、貞子さんがお迎えに来てしまうという作品。
一方の『呪怨』は伽椰子が無残な死を迎えて怨霊として憑りついている家に足を踏み入れた人達が、それはもう恐ろしい目に遭ってしまうというトラウマ必至の作品。
貞子や伽椰子に目を付けられてしまうと、基本的には逃げられない。
厳密には貞子から逃れる方法はあるのだけど、誰も気付かないか無意識にやってしまっているだけなので、“呪いのビデオ”の都市伝説は巷で知られていても、呪いを解除する方法は伝わっていない。
しかも今回はたった2日しかタイムリミットが無いというハードモード。
初期の頃はもっと長かったはずなんですけど。
あまりに長い猶予を与えてしまうと呪いを解く方法を見つけられてしまう事に危機感を覚えた貞子さんの焦りが感じられる。
貞子さん、過去の作品から成長していますね。
対して伽椰子が待ち構えている“呪いの家”については、足を踏み入れなければ何事も起こらないという従来通りの設定。
それでも世の中には物好きは居るもので、時々この家で行方不明事件が発生している模様。
ちなみに息子の俊雄も怨霊なので、侵入者の命を狙って来るので要注意。
ただのパンイチ少年だと思って油断すると文字通り命取りになります。
貞子から無言電話がかかってくる
今回の呪いのビデオは、観た人に貞子から電話がかかってきます。
今の時代は自分の携帯電話をみんな所持している時代なので、それぞれのスマホに・・・と思ったら近くの固定電話に着信がある場合も。
何にしても即座にビデオ鑑賞者の電話番号を察知する貞子さんは流石です。
どうやら電話をかける事によって、呪いを送信しているような感じ。
ちなみにタイムリミットの2日間よりも前に自ら命を絶とうとすると、予定時間を前倒しして貞子さんが訪問してきますので、ビデオ鑑賞者は必ず呪いによって命を落とすシステムになっております。
伽椰子の家には息子の俊雄もいる
立ち入り禁止の看板を無視して“呪いの家”に入ってしまった者は、たとえ小学生であっても容赦なくアチラの世界へ連行されてしまいます。
最初はいつもブリーフ一丁の色白少年・俊雄クンが出てきて、そのあと伽椰子が出現するのだけど、この二人は親子の関係。
伽椰子が怨霊となるきっかけを作ったのは、彼女の命を奪った夫であり俊雄クンの父親。
まあチョットした勘違いと嫉妬心から悲劇が生まれた訳ですが、そのお陰でとんでもない怨霊が生まれてしまい現在に至ります。
ちなみに息子の俊雄は、怨霊と化した母にビビって押入れに隠れていたところを見つかって道連れにされたそうな。
この怨霊親子が住む家を解体しようとすると毎回業者が不幸な目に遭うので、何年経っても手付かずのまま残されているという状況。
恐ろしい話ですね。
今作のポイントは、呪いのビデオを観てしまった女子大生たちが霊媒師に相談した事。
つまり呪いを力づくで解こうと試みた訳ですよ。
しかし最強の怨霊・貞子を相手に並の霊媒師が勝てるはずもなく、「邪魔する奴は皆殺し!」という恐ろしい状況になってしまい、残念ながら助手諸共やられてしまった。
そんな絶体絶命の状況に駆け付けたのが、ヤリ手霊媒師とされている経蔵さん。
彼は兼ねてより目を付けていた“呪いの家”に住んでいる怨霊に貞子をぶつけて共倒れさせてしまおうと画策。
この時に「貞子vs伽椰子」という構図が出来上がるのだけど、両者とも経蔵が想定していた以上の力を持っていた為に計画は上手くいかなかった。
それどころか、状況が悪化して最悪の事態に発展してしまった。
どちらが強いとか、そういった次元の話ではなくて・・・
経蔵、事態を悪化させてどうすんねん、もう全然アカンやん!
しかも一撃でやられとるがな(笑)
まあ真面目な話、貞子にしても伽椰子にしても、消滅してしまったら関連シリーズなどの続編が制作できなくなる訳だから、そりゃ何らかの形で残るという事は予想できたけれども、それにしてもいくら何でも・・・これ、どうするんだって話ですよ。
エンドロールの後の映像を見ると大変な事になっています。
映画『貞子vs伽椰子』を配信しているサブスク
日本人ならホラー映画と言えば『リング』や『呪怨』が思い浮かぶ人が多いと思いますが、その二大巨頭が一つの映画に登場してどうなるのかと思いましたが、なんか最後は変な事になっちゃいました。
やはりそれぞれ単体作品の方が怖い気がします。
ゾンビ系は個人的には何の恐怖も感じないのですが、和洋問わず心霊系ってどうしてあんなに恐ろしいのでしょうね。
ゾンビはウィルス感染など原因がはっきりしていて対処のしようがあるけど、貞子のような存在は原因が分からないから恐怖を感じてしまうのかも知れません。
映画のサブスクでは和製ホラーが見放題で数多く配信されていますが、貞子(リング)関連だけでも色々と制作されているのに驚きました。
邦画なので「U-NEXT」や「Hulu」など日本の会社が運営している動画配信サービスで検索すると様々な和製ホラーがヒットします。
サービス名 | 月額料金(税込) | 同時視聴できる端末数 | 無料お試し期間 |
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U-NEXT | 2,189円 | 4台 | 31日間 |
Hulu | 1,026円 | 4台 | ✕ |
Amazonプライム | 600円 | 3台 | 30日間 |