『バイロケーション』あらすじ・感想 | ドッペルゲンガーとは違う現象なので興味深い

『バイロケーション』の詳細情報

公開年  : 2014年
上映時間 : (表)1時間 59分 / (裏)2時間 01分
※表と裏で結末が違うそうです。
監督   : 安里麻里
キャスト : 水川あさみ / 千賀健永 / 高田翔 / 滝藤賢一 / 浅利陽介 / 酒井若菜 / 豊原功補 ほか

『バイロケーション』 登場人物(キャスト)

高村忍 / 旧姓:桐村(水川あさみ)
プロの画家を目指して絵画に没頭している女性。

高村勝(浅利陽介)
忍が住むの部屋の真下に引っ越してきた男性。
のちに忍と結婚し夫となる。

御手洗巧(千賀健永)
バイロケーションの会所属の大学生。

加賀美榮(高田翔)
バイロケーションの会の初期メンバーである高校生。

加納隆(滝藤賢一)
バイロケーションの会所属の刑事。

門倉真由美(酒井若菜)
バイロケーションの会所属の主婦。

飯塚誠(豊原功補)
バイロケーションの会を主宰している資産家。

あらすじ | もう一人の自分

ある日、高村忍は買い物に立ち寄ったスーパーで身に覚えのないニセ札使用の疑いをかけられる。
店員に見せられた防犯カメラには確かに自分が映っており、通報を受けた刑事に手を引かれ店の外に連れ出される。

無実を訴える忍に対し刑事の加納は自分と全く同じ容姿を持つ「バイロケーション」の存在を教え、もう一人の自分が存在する現象に悩まされる人たちが集う「バイロケーションの会」に案内する。

感想(ネタバレ含む) | ストレスはバイロケの元

予告映像を見た限りでは完全にホラー作品だと思い込んでいたのだけど、観終わった感想としては心霊ホラーとはちょっと違うし、かといってモンスター系でもない、なんとなく「世にも奇妙な物語」を観たような雰囲気。

まさしく奇妙な世界に入り込んでしまった人たちを描いたような作品。
最後にサングラスをかけたあの人がストーリテラーとして登場しても全く不思議ではない。
そしてあのお馴染みのテーマ曲を流しても、何の違和感も感じないはず。

この作品の題材となっている「バイロケーション」という現象は、超常現象の一つとして世界で報告例が実際にあるのだとか。
ちなみに「ドッペルゲンガー」とは別物みたいです。

ではどう違うのかを比較してみましょう。

バイロケーションの特徴
  • 容姿・記憶から所持品に至るまで全てオリジナルと同じ。
    ※同じ番号の紙幣を持っている。
  • オリジナルがいる近くの場所に出現する。
  • バイロケは自身の記憶とオリジナルの記憶の両方を持っているが、オリジナルはバイロケの記憶を共有できない。
    ※一度消滅して新たに出現した時は、オリジナルの記憶が最新のものにアップデートされている。
  • バイロケは他人の目にも映るが、鏡には映らない。
ドッペルゲンガーの特徴
  • 容姿・記憶はオリジナルと同じだけど、基本的に会話はしない。
  • オリジナルと関係のある場所に出現する。
  • 本人が自分のドッペルゲンガーを見ると死期が近い証拠らしい。
    ※ドッペルゲンガーを罵倒すると助かるという噂も。
  • 本人以外にドッペルゲンガーは見えない。

「ドッペルゲンガー」は死期が近い人間が見てしまうとか、縁起が悪いエピソードしかないみたいなので怖いですね。
しかし今回は、「バイロケーション」しか出現しません。

バイロケーションの性格は多種多様

どうやら「バイロケーション」の性格は多種多様みたいで、必ずしもオリジナルの本人に対して不吉な存在ではないらしく、共存共栄の道を模索する事も出来るような描かれ方がされています。

本人に迷惑をかけまくるバイロケは、理不尽な上司に対してストレスを溜めまくっている人などから生まれる負の感情の塊みたいな存在。
こんなのが出現してしまったら完全に地獄です。

バイロケを消滅させる方法は、本人が命を失うこと。
それに伴って偽者も消滅する模様。

加納刑事のバイロケがまさに迷惑野郎そのもので、上司をボコボコにしたり立てこもり事件を起こしたりして本人の人生をメチャクチャにしてしまう(笑)
この人は本当に観ていて可哀そうだった・・・。
日頃ストレスを溜め込まないように程々に発散するように心掛けないといけませんな。

オリジナルが黒い感情を持っていて、オリジナルから愛する家族を守る為に生まれたバイロケも存在します。

表に出している普段の自分とは逆の心の奥底にある感情が、バイロケという形になって現れるという事ですかね。
厳密にはよく分からないけど、強烈なストレスを感じた時に発生する可能性が高いみたいです。

中にはバイロケとオリジナルが和解するパターンもあるので、自分の分身との付き合い方はケースバイケースですな。

ホラー作品かと思ったらヒューマンドラマだった

主人公の忍のバイロケはというと、別に本人にとって代わろうという悪意のある存在ではなく普通に生活していた。

これは上手いこと脚本が出来ていると思いました。

もともと忍は一人暮らしをしていて、真下の部屋に勝が引っ越してきた。
そして惹かれ合った二人は勝の部屋で同居するようになるのだけど、上階の忍の部屋は解約せずに彼女が絵を描くために使い続けている。

この部分を上手く利用して物語が進んでいくわけです。
裏で糸を引いているのはバイロケーションの会を主宰している謎の富豪・飯塚なのですが、作品内では上手く電話で忍の行動を誘導してコントロールしていました。

二つの存在を引いたり押したりしてバッティングしないように仕向けていたけど、冷静に考えると無理があるというか、ここまで上手くやれるわけないやろ!とツッコまざるを得なくなります。

まあ映画なので、そこまでムキになってツッコまなくても良いのですが。

もうね、このへんの仕掛けに気付く頃には、もはやホラーではなくヒューマンドラマになってしまっているという不思議な作品です。

ラストは賛否両論なのではないでしょうか。

この作品には「表」と「裏」というラストの設定が違う2つのバージョンが存在しますが、私が見たのは「表」だったので、なんだかなぁという感想になりましたが、「裏」はどうやらイイ感じの終わり方をするみたいです。

バイロケーションは、一人の人間が表の自分裏の自分に分離する現象なのかも知れない。
光と影・善と悪とかそこまで極端にならないかも知れないけど、現実の自分理想の自分の両者が同じ世界に存在するような感じ。

うまく共存出来たら良いですが、実際に自分の身に起こったとしたら精神が崩壊するでしょうな。

そして、エンディングで何故かタモリさんが登場して、
「如何だったでしょうか、自分と瓜二つの存在に振り回される奇妙な世界に迷い込んだ人たちの結末は?」
とか言いながら本人の横にもう一人のタモリさんが・・・となってもおかしくない雰囲気。

個人的に、「世にも奇妙」感が抜けきらない作品でした。
もちろん実際には登場しませんけどね。

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