一年前、売れないアイドルだった如月ミキという娘が亡くなってしまうという悲劇が起こり、数少ないファンたちは絶望の底に突き落とされる。
しかし時間の経過と共に徐々に落ち着きを取り戻し、一周忌の日に合わせて現実に顔を合わせるオフ会が開催される事に。
如月ミキの死因を巡り、集まった面々が議論を繰り広げていく内に話が変な方向に進むコメディ作品。
『キサラギ』あらすじ
一般的には無名だったアイドル・如月ミキが謎の死を遂げてから一年。
彼女の熱烈なファンだった5人の男たちが初めてネットのオフ会で集まり、一周忌イベントが開催される。
本来は彼女にまつわる楽しい話で終始するはずが参加者たちが彼女の死因を巡って議論になり、お互いが疑心暗鬼になってしまう。
各々が持つ独自の情報を出し合った末の結論は!?
【見どころ】如月ミキの死の謎は解けるのか
- オフ会の参加者は如月ミキと何かしらの繋がりがある
- メンバーはそれぞれ初対面でお互いの素性を知らない
- 如月ミキの死因は結局・・・
【登場人物 / キャスト】純粋なのは家元だけ
- 家元(小栗旬)
如月ミキ追悼集会の主催者。 - オダ・ユージ(ユースケ・サンタマリア)
追悼集会の企画者。
やけにミキのプライベートに詳しい。 - スネーク(小出恵介)
雑貨屋に勤務する元バンドマン。 - 安男(塚地武雅)
ミキとは幼馴染み。 - いちご娘。(香川照之)
ミキに対するストーカー疑惑がある中年男。
感想(ネタバレ含む)キサラギの純粋なファンは家元だけ
オフ会とは、インターネット上だけの交流しかなかった人たちが現実の場所で実際に顔を合わせて行う食事会などの事。
今回の一周忌イベントを主催したのは、如月ミキのファンサイトの運営者でハンドルネームを家元と名乗る若者。
イベントの参加者は他に、オダ・ユージ、スネーク、安男、いちご娘。 の四人。
家元が用意した会場に最初にやって来たのは安男。
5人の中で、オダ・ユージだけが何だか深刻な雰囲気というかダークな印象。
最初は如月ミキのレアアイテム等を見て和気あいあいとしていたのだけど、次第に話題は彼女の死因へと移り、警察が自殺で処理していた事件に疑問が生じ始める。
最初から最後までずっと会場の中で物語が進んでいきます。
安男は持参したアップルパイが腐っていて、腹を下しトイレに直行。
安男が退場後、オダ・ユージの口から如月ミキは誰かに殺されたという言葉が飛び出し一同騒然。
彼女はストーカー被害に遭っていたという。
自宅への侵入被害にも遭い、彼女のお気に入りのカチューシャが盗まれたらしい。
どこからそんな情報を得たのかと聞かれると、マネージャーからだと回答。
しかし、警察にはそんな記録は残っていないと家元が断言。
今度は家元に対して何故そんな事が言えるのかと質問が飛ぶと、彼は自分の身分を明かす。
納得しないオダ・ユージはストーカー本人に聞くと言い、イチゴ娘。に詰め寄る。
最初からイチゴ娘。をストーカーだと疑い、オフ会の開催を家元に促したのも実は彼。
ちょうど安男がトイレから帰ってきたが、すぐにお腹がゴロゴロ鳴り出して再びトイレに。
イチゴ娘。の掲示板への書き込み内容が本人しか知らないような事だったために疑問を持ち、それ以来ずっとマークしていたオダ・ユージ。
全員が厳しい目を向けるが、本人は否定。
何より自分には死亡推定時刻にアリバイがあるという。
次に疑われたのはスネーク。
このタイミングでまたしても安男のお腹がゴロゴロ。
安男っ!
こんな感じで参加者全員に何かしらの疑惑が持ちかかります。
参加者全員に衝撃的な事実が発覚!
疑われた本人が否定して、その理由を話すと衝撃の新事実が発覚するの繰り返し。
伏線が張られていて、それを回収して、また新たな疑惑が出てきて、
「お前が怪しい」
「いや俺は犯人ではない」
「えっ実はそんな秘密があったの?」
会話のテンポが良くてお笑いのコントを見ている感覚で面白かった。
インターネットでの繋がりしか無くてお互いの素性を知らない者同士が、最後は・・・
最後に5人が出した結論は、自ら命を絶ったのか、誰かに襲撃されたのか、それとも単なる事故なのか。
結局、如月ミキの死因に関しては曖昧なまま終了するので、観た人がそれぞれが考察する必要があるという形になります。
サブスク動画配信サービスで視聴できない映画はDVDで!
調べてみたところ『キサラギ』はどういう訳か現在のところサブスク(定額制)動画配信サービスでは取り扱いが無いみたいで、視聴するには宅配DVDレンタルをするか、思い切ってDVD/ブルーレイを購入するしかありません。
宅配DVDレンタルは私も不定期で利用しています。
この作品と何となく雰囲気が似た作品で『三尺魂(さんじゃくだま)』という邦画も面白くてオススメです。
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