堤真一主演『決算!忠臣蔵』あらすじ・感想 | お金が無くて右往左往する大石内蔵助

有名な忠臣蔵の物語をお金の観点から見た作品。
今と違って電気やガスが無いけど、その代わりに油代が必要だったりして意外とお金は必要。
そば一杯が十六文(480円)位だったそうなので、今と大して変わりませんね。

赤穂藩の場所は現在の兵庫県。
登場人物は基本的に関西弁。
大石内蔵助も思いっきり「なんでやねん!」を連発。
主演の堤真一は元々兵庫県出身なので、自然な関西弁です。

そもそも忠臣蔵とはどういう話なのかというと、赤穂藩主の浅野内匠頭あさのたくみのかみが江戸城で吉良上野介きらこうずけのすけという幕府の重臣に斬りかかる刃傷沙汰を起こしてしまい、内匠頭は即日切腹を命じられた。

斬りつけた理由は諸説あって、日頃から吉良にバカにされていたとか、賄賂を渡さなかったとか、内匠頭自身が幕府の仕事のストレスで心神耗弱状態だったとか・・・

『決算!忠臣蔵』の詳細情報
  • 公開年  : 2019年
  • 上映時間 : 2時間 5分
  • 監督   : 中村義洋
  • キャスト : 堤真一 / 岡村隆史 / 濱田岳 / 横山裕 / 荒川良々 / 妻夫木聡 / 大地康雄 / 西村まさ彦 / 木村祐一 / 小松利昌 / 沖田裕樹 / 橋本良亮 / 寺脇康文 / 千葉雄大 / 桂文珍 / 村上ショージ / 板尾創路 / 滝藤賢一 / 笹野高史 / 竹内結子 / 西川きよし / 石原さとみ / 阿部サダヲ ほか

『決算!忠臣蔵』あらすじ

江戸時代、赤穂藩主・浅野内匠頭が幕府の重臣・吉良上野介を斬りつけ、内匠頭は即日切腹、赤穂藩はお取り潰しとなる。

主君の無念を晴らしたい筆頭家老の大石内蔵助以下赤穂藩士たちだったが、何をするにも金がかかり資金は減っていく一方。
彼らは、無事に討ち入りを果たすことが出来るのか!?

【見どころ】経済面から見た忠臣蔵

  • 主君の敵討ちとはいえ、討ち入りするにも金がかかるので全員は連れて行けない
  • 関係者のみで行動しないといけないのでスポンサー(支援者)も望めない
  • 関西弁で話す大石内蔵助

【登場人物 / キャスト】金策に走る内蔵助

  • 大石内蔵助(堤真一)
    赤穂藩筆頭家老。
  • 矢頭長助(岡村隆史)
    大石内蔵助の幼馴染みであり、赤穂藩勘定方を務める男。
  • 大高源五(濱田岳)
    殿様の食事の毒見役を務める赤穂藩士。
  • 不破数右衛門(横山裕)
    元赤穂藩士の剣豪。
  • 堀部安兵衛(荒川良々)
    赤穂藩士・江戸詰めの馬廻(参謀)。
  • 菅谷半之丞(妻夫木聡)
    赤穂藩士・馬廻。
  • 大石松之丞(鈴木福)
    内蔵助の息子。
  • 理玖(竹内結子)
    内蔵助の妻、松之丞の母。
  • 瑤泉院(石原さとみ)
    浅野内匠頭の妻。
  • 浅野内匠頭(阿部サダヲ)
    松の廊下事件の責任を取り切腹を命じられた赤穂藩主。

感想(ネタバレ含む)内蔵助をこき下ろすシーンが面白い

理由は何にせよ、赤穂藩のお殿様は吉良上野介に斬りかかってしまった訳ですよ。
これが、江戸城松の廊下事件または赤穂事件と呼ばれる出来事。

幕府のお偉いさんに斬りかかった訳だから処罰されるのは仕方ないにしても、一方の吉良には何の罰も無かったことで、喧嘩両成敗の精神に反するとして赤穂藩士たちが激高して主君の無念を晴らす為に討ち入りという結果になったという話。

江戸時代の侍は現代のサラリーマンと同じで、藩に仕官して給料をもらって生活していた。
身分によってもらえる額には雲泥の差があったみたいで、筆頭家老の大石内蔵助が1億円近くの年収があったのに対して、内蔵助の幼馴染みで赤穂藩勘定方・矢頭長助の年収は200万円足らず。

とんでもない格差ですね。
出世したらそれだけ高い年収が期待できたのかもしれないけど、当時は同じ武士でも生まれた家柄である程度の身分が決まっていたのが辛いところ。
戦国時代なら戦で武功を立てたら出世できたけど、当時の武士は完全にサラリーマン。
しかも刀は持っているけど、人を斬ったことなど一度もないという侍が大半だったそうな。

藩が取り潰しになった事で、内蔵助も浪人の身になってしまいました。
事件が起こった直後の頃は赤穂浪士の多くが主君の仇を打とうと命を捨てる覚悟だったけど、筆頭家老の内蔵助は討ち入りよりもお家を再興するために色々と画策。

でも結局上手くいかずに、浅野家の親戚筋の藩主も味方なのか敵なのか分からない怪しい連中ばかり。
次第に外堀が埋められて行って、討ち入りを検討せざるを得ない状態になってしまう。

討ち入りをしたくてもお金が無い!?

前半は幕府に藩の取り潰しを撤回してもらうために動いていたけど、どうやらその願いが叶わないような雰囲気になり、内蔵助は気が進まないながらも討ち入りの方向で話が進んでいきます。

お金が無いので節約しないといけないのに勝手に拠点となる建物を購入したり、敵に聞かれるとマズいからと屋形船で会合を開いたりと経費が掛かる行動ばかり。

最終的にお金が無さ過ぎて、吉良邸に討ち入る人数は50人足らずという事になる。
厳密には47人ですね。

この時リストラ役に指名されたのが大高源五と貝賀弥左衛門。
血判状にまで署名して主君の無念を晴らす覚悟を決めた忠臣たちに対して、大石内蔵助は既に終わった人間だと印象付けて討ち入りなどしないと説得して回るために、

「あの人は昼は遊郭に入り浸って、夜は妾と・・・」
「最近は目が濁って誰が誰だか分からなくなっていて・・・」
「あの人は×※△●、ピー、■※★▽」

この話を聞いた浪士たちは、あきれ顔。
内蔵助のバカさ加減にあきれてモノが言えなくなる早川惣介をダチョウ倶楽部の上島竜兵が熱演。
「・・・完全に(精神の)病気ではないか。」
このセリフのシーンはかなり好き。
実際はリストラの為の嘘なんですけど。

こうして経費の関係で精鋭が選抜されました。
討ち入りの日は無き主君の命日にしたかったけど、これも経費の関係で変更。

何事も先立つものが無いと話が進まない、今も昔もそこは変わりませんね。

『決算!忠臣蔵』は吉本興業が制作協力企業なので、芸人さんも多数出演。

それは良いのですが、兵庫県出身の堤真一さんはさすがに自然な関西弁。

息子が討ち入りに参加したくて無断で元服した時には「何勝手に元服しとんねん!」
そして所々での「なんでやねん!」というセリフ。
上手くいかなかった時に関西弁でツッコミまくる大石内蔵助が面白い。

こういうコメディタッチの忠臣蔵も良いと思います。
史実とは少し違うかも知れないけど、真面目過ぎてもあまり面白くないし。

芸人さんが多数出演しているけど重要な役はプロの役者さんが演じているので、そこでしっかりバランスが取れていて変なB級映画にはなっていない。

でも主役の大石内蔵助がずっと関西弁で喋っているので言葉遣いに違和感を感じる人には、この映画は合わないかも知れない。

映画『決算!忠臣蔵』を配信しているサブスク

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