『聲の形』あらすじ・感想 | 川井の嫌われ度がハンパ無い

『聲の形』の詳細情報

公開年  : 2016年
上映時間 : 2時間 10分
監督   : 山田尚子
主題歌  : aiko「恋をしたのは」
キャスト : 入野自由 / 早見沙織 / 悠木碧 / 小野賢章 / 金子有希 / 石川由依 / 潘めぐみ / 豊永利行 / 松岡茉優 ほか

『聲の形』登場人物(キャスト 声優)

石田将也(入野自由 / 小学生時代:松岡茉優)
小学生の頃はガキ大将で、同じクラスに転校してきた耳の不自由な硝子の事をイジメていた。
しかし、彼女が再び転校してクラスを去ると今度は自分がイジメられる立場に転落。

中学から高校三年生の現在に至るまで、学校では孤立している。

西宮硝子(早見沙織)
先天性聴覚障害を持つ少女。

自分なりに努力しているつもりでも他人と上手くコミュニケーションを取ることが出来ずに、普通学級では結局孤立していた。

5年ぶりに将也と再会して以降、孤独な生活が一変し戸惑う。

西宮結絃(悠木碧)
硝子の妹だけど、本人はなぜか男を装っている。

永束友宏(小野賢章)
将也のクラスメイト。
学校では浮き気味の存在で、とある出来事をきっかけに将也と親友となる。

植野直花(金子有希)
小学生時代に転校してきた硝子の世話役をしていたが、上手くコミュニケーションが図れないイライラから次第にイジメという行動をとるようになる。

クラスでイジメが問題になった時は将也に責任を押し付け、自分の身を守る行動をとってしまう。

佐原みよこ(石川由依)
小学生時代に硝子とコミュニケーションをとるために手話を学ぼうとするが、クラスメイトから反感を買ってしまい、不登校になってしまう。

現在はモデル系美人に成長し、植野と同じ高校に通っている。

川井みき(潘めぐみ)
小・中・高と将也と同じ学校で、現在はクラスメイト。
八方美人的な性格。

真柴智(豊永利行)
将也の人間性に興味を持ち、友達になりたいと模索しているクラスメイト。
しかし、なかなか永束から許可が下りない。

島田一旗(西谷亮)
小学生時代に将也と常に一緒に行動していた悪ガキ仲間だったのに、いじめの一件以降は掌を返し、将也が人間不信になるきっかけを作った。

広瀬啓祐(増元拓也)
小学生時代に島田と共に将也を裏切った元クラスメイト。

石田美也子(ゆきのさつき)
将也の母親。
小学生時代に将也が何度も破損させた硝子の補聴器を全額弁償し、息子に対して優しく諭す。

マリア(鎌田英怜奈)
将也の姉の子で姪に当たる保育園児の女の子。
母と共に実家で同居している。

西宮八重子(平松晶子)
硝子の母親。
小学生時代の将也に対して最悪のイメージを抱いており、5年後に再会した時はいきなりビンタをお見舞いする。

あらすじ | 友達の定義とは!?

高校三年生の石田将也は小学生時代に先天性聴覚障害を持つ少女をイジメていた過去を悔い、当時自分が壊して母親に弁償して貰った彼女の補聴器代をアルバイトで稼ぎ、自ら命を絶とうとするが思い止まる。

その後、当時イジメていた西宮硝子に直接謝罪するために彼女が通う手話サークルを訪れる。

感想(ネタバレ含む) | 大切なのは気持ち

いじめを題材にした京都アニメーションの名作映画。

小学六年生の時に転校してきた聴覚障害を持つ少女をイジメていたガキ大将が、クラスに馴染めない少女が再び転校した後に今度は自分がイジメの標的になり、それ以来ずっと周囲から孤立したまま高校三年生になったところからスタートするのだけど、ここまで卑屈になるかって位にガキ大将時代とは真逆の状態になっている。

イジメられた人にとっては一生のトラウマになってしまう事も多く、イジメる側も精神的に未熟なので、やって良い事とダメな事の区別がついていなくて平気で相手にひどい事をしてしまうという子供特有の残酷性が難しい問題ですよね。

大人のいじめは悪意を持って行われるけど、子供の場合は遊びの延長線上という感覚の子も多くて自分がイジメをしているという意識を持っていなかったりするのが恐ろしいところ。

将也が小学生時代にやっていた事も“遊び半分”のつもりだったのだろうけど、標的にしていた硝子がいなくなり、今度は自分がイジメられる立場になって初めて事の重大性に気付くという展開。

まあでも、気付くだけまだマシという部分もありますよ。
大人になっても無邪気に相手に嫌がらせをする連中は、一定数いますからね。

それにしても、気になったのは小学生当時の担任の先生。
いじめ問題が発覚したらガキ大将の将也が犯人だと決めつけて断罪。

他のクラスメイトはみんな自己の保身に走って、結局将也の単独犯という事になってしまった。

この担任の先生は熱血とは逆の冷徹な感じで、あまり好きにはなれませんね。
たぶん何かあったら保身に走るタイプですよ。
アニメとはいえ超絶イケメンなのが妙にムカつくし(笑)

この時の出来事がきっかけで、将也は人間不信に陥って殻に閉じこもってしまった訳です。
本人の自業自得な面もあるけど、小学生とはいえ周囲にあまりにも卑怯な連中が多すぎる。

特に島田。
何やねん、アイツは!

硝子が転校した後に今度は島田が将也をイジメていた描写があったけど、本当にイメージが悪い男。
もう一人の広瀬という小太りの奴の方がヤンキーヘアで悪そうに見えるけど、いやいや、黒幕は島田。

私の中では島田はサイコパスという事になっています。
間違いありませんよ、アイツは。

他人の痛みを知った元イジメッ子

高校生になった現在は世代の違う大人とは普通に接することが出来るようでアルバイトをしているようだけど、同年代の人達とは一切関係を築くことが出来ずに学校で一人浮いている将也。

いわゆる学校限定のコミュ障というやつでしょうか。
他人の顔を見ることが出来ずに終始うつむいて過ごしている感じ。
さらには周囲が自分の悪口を言っているような幻聴まで聞こえてくる状態。

これはちょっと客観的に見たら、精神科に通わないといけないレベルなんですけど。
不安障害とか詳しくは分からないけど、将也の精神状態はかなりの重症に見える。

あれだけのガキ大将がここまで追いつめられるって、相当なものですよ。

十代という精神的に不安定な年代にトラウマレベルの経験をしたら、こうなっちゃうんですかね。
色々経験している大人だってちょっとした事で鬱になったりするのだから、人生経験の足りない少年にとっては相当辛いとは思うけど、逆にほんの些細なきっかけで立ち直る事が多いのも思春期特有だと思います。

将也の場合は過去のいじめを謝罪するために会いに行った硝子がきっかけで持ち直した。
その後、学校で同じように人付き合いが苦手なタイプの永束とも友達になれたし、人生が良い方に向き始めた感じに見える。

それは良いのだけど、永束と親しくなるきっかけの自転車事件。
あれは一体何やねん。

永束が同じ学校のヤンキーに自転車を貸す貸さないで揉めてる時に、将也が自分の自転車を貸した時の出来事。

将也:「・・・パクられた。」
ヤンキーに自転車盗まれてるやん。

結局、永束が田んぼに乗り捨てられている将也の自転車を見つけ出してくれたのだけど、同じ学校の奴と分かっているのだから文句を言いに行きなさいよ。
もしかして彼らが通っている学校は、一学年に千人以上いるマンモス校なのだろうか?
それなら犯人探しは難航しそうだけど、普通の学校ぽいですがね。

まあ別にそれ以来登場しないチョイ役のヤンキーの事なんかどうでも良いけど。
しかし何の目的で自転車をパクって田んぼの中に乗り捨てたのか・・・謎過ぎる。
ただの愉快犯かな?

イジメっ子と再会した孤独な少女

将也は過去の事を謝罪するために必死で手話まで覚えて硝子に会いに行ったのだけど、彼女は過去のトラウマが蘇ったのか逃げ出してしまった。

そりゃそうでしょうね、小学生時代のあのいじめのシーンは本当に酷かった。

小学生時代にクラスでいじめが断罪されて将也が周囲から孤立するようになった後もわずかな期間だけ硝子はまだ同じ学校に通っていたみたいで、自分と同様の境遇になった将也にシンパシーを感じて歩み寄ろうとしていたけど、将也が拒絶したために我慢していた感情が爆発して掴み合いになってしまった。

硝子にとっては最後の一本の糸がプツンと切れてしまった感じでしょうか。
嫌な目に遭ってもずっと我慢していたのに、自分をイジメていた相手とはいえ同じ気持ちを共有できそうに感じて友達になりたかったけど拒絶され、あの瞬間に最後の望みが絶たれたのでしょうね。

この時の硝子の感情が爆発して掴み合いになったシーンが非常に印象深かった。

どうやら彼女はその後からずっと孤独に生きて来たみたいだけど、突然現れた将也に手話で話しかけられて友達になりたいと伝えられた。

過去に友達になる事を拒んできた相手の方から、友達になりたいと言ってきた訳ですよ。

小学生時代に周囲と意思疎通をするための筆談用ノートを自分に返すためにずっと持ち続けてくれていて、手話まで覚えてくれた将也に対して一気に好意を持ち始める硝子。

これもまた十代特有の急展開ですよね。
お互い異性同士という関係も大きいのでしょうか。
小学生時代の男子と女子と違って、高校生ともなれば男と女ですからね。

謝罪のタイミングも絶妙だった気がします。
小学生時代のいじめを高校生になってから謝るというのは、完全に大人になる前のギリギリ許される年代だったのではないでしょうか?

社会人になってから小学生時代の事を謝られても、遠い過去の出来事みたいな感覚で心に響かない場合もあると思うし、タイミングが遅すぎて許す気にはなれないかも知れない。

ましてや恋愛に発展するなんて事は考えにくいですね。

人は誰かと繋がっている、絶対に一人じゃない

将也と硝子は辛い過去を持つ者同士惹かれ合っていくけど、小学生時代のクラスメイトの植野という女の子が二人の間に入って何かとかき乱して来るんですよ。

植野は将也に好意を抱いているようで、硝子の存在が気に食わない様子。

小学生時代は将也のような直接的な暴力ではないけど植野も硝子をイジメていた過去がある。
高校生になって硝子と再会した後もイジメッ子のような態度をとる嫌なヤツなんですよ。
実際は不器用な性格で素直じゃないだけという感じだけど。

他の元クラスメイト達はみんな硝子に優しく接するのに、植野ときたら・・・。
いい加減に大人になれって話なんですけどね。

そして将也と硝子のそれぞれの母親も自分達の子供がきっかけとなって色々と・・・。

将也が硝子に会いに行ったことがきっかけとなって、様々な人たちに影響を与えて行く事になる。
人というのは自分では孤独だと思っていても、実は見えないところで繋がっているのですな。

自ら命を絶とうとするのは、ある意味で逃げる事だと思います。
あの世では重罪とされているそうです。

それよりも現実と向き合う事、一歩踏み出す勇気を持つことが大切。
たった一つの行動で事態が好転するかもしれない。
人生、いつどこで何が起こるか分からないし、何事もやってみないと分からない。

もし謝りたい相手がいるのなら、なるべく早い方が良いと思います。
そうはいっても簡単じゃないから多くの人が悩むのですけどね。
みんなそうだけど、人生、悩み事だらけですな。

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『聲の形』の原作は漫画

『聲(こえ)の形』の原作は大今良時(おおいまよしとき)という人の漫画で全7巻。

紙の本も良いけれど、今は電子書籍が便利。

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それにしても、この作品の登場人物の川井さんは多くの読者から嫌われている印象。
八方美人な性格で自分の事が一番カワイイというタイプ。
アニメでは何も思わなかったけど、原作漫画における彼女の女性読者からの嫌われ方が・・・

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