『UDON』あらすじ・感想 | うどんは人を笑顔にする

UDON
『UDON』の詳細情報

公開年  : 2006年
上映時間 : 2時間 14分
監督   : 本広克行
キャスト : ユースケ・サンタマリア / 小西真奈美 / トータス松本(ウルフルズ) / 森崎博之 / 升毅 / 片桐仁(ラーメンズ)/ 要潤 / 小日向文世 / 木場勝己 / 鈴木京香 / 江守徹 / 与座嘉秋 / 川岡大次郎 / ムロツヨシ / 真木よう子 / 本多力 / 佐々木蔵之介 ほか

『UDON』登場人物(キャスト)

松井香助(ユースケ・サンタマリア)
実家を飛び出してニューヨークでコメディアンを目指していたが上手くいかず、ひっそり故郷の香川県に舞い戻ってくる。

宮川恭子(小西真奈美)
地元タウン誌の編集者。
極度の方向音痴で、しょっちゅう事故を起こす。

鈴木庄介(トータス松本)
広告代理店に勤める香助の旧友。

大谷正徳(升毅)
タウン誌の編集長。

三島憲治郎(片桐仁)
タウン誌の編集部員。

青木和哉(要潤)
タウン誌の編集部で働く大学生。

藤元万里(鈴木京香)
実家の製麺所を手伝っている香助の姉。

藤元良一(小日向文世)
セールスマンをしている万里の夫。
実はうどん職人になりたくて、義父の技を目で盗んで細かくメモに記している。

松井拓富(木場勝己)
香助と万里の父。
製麺所を営み、地元の学校や病院に麵を納品している寡黙な職人。

あらすじ | 香川県民のうどん愛

アメリカでコメディアンになるという夢が破れた青年・松井香助は失意の中で故郷の香川に舞い戻り、友人の紹介でタウン誌の編集部で働くことに。

香助は売り上げを伸ばすために地元の「うどん」の特集を提案し、程なくして全国的な讃岐うどんブームが巻き起こる。

感想(ネタバレ含む) | うどんを食べれば一発で笑顔になる

サマータイムマシン・ブルース』に続いて香川県を舞台に制作された本広克行監督の作品。
本広監督自身も香川県の丸亀市出身。

『踊る大捜査線』シリーズで有名な人だけど、故郷への愛着も強いみたいで毎年開催されている「さぬき映画祭」のディレクターも務めているそうな。

河瀨直美監督も地元の奈良県で映画を創り続けている人で「なら国際映画祭」を立ち上げたりと、精力的に活動されています。

東京などの都市部に集中するのではなくて出身地に戻って映画を制作するような人たちが最近は増えてきている感じで、素晴らしい事ですね。

この作品は香川県の「うどん」がテーマ。
現在の統計は分かりませんが映画が制作された2005年の時点で、香川県の人口は100万人で900件のうどん屋が存在したそうです。

ニューヨークで挫折した男

主人公の松井香助は、実家の製麺所に嫌気がさしてビッグになる為にニューヨークでコメディアンを目指していたけど、鳴かず飛ばずで故郷に舞い戻ってくる。

普通はコメディアンを目指すなら大阪や東京を目指しそうなものだけど、一気にニューヨークというのが凄いですな。
しかし英語さえ話せれば別に日本にこだわる必要は無くて海外に飛び出しても良い訳だから、ビッグな男を目指すという意味では間違っていないのかも。

でも最後は借金を背負って香川に帰ってきたんですがね。
現実というのは厳しいもので、夢を叶えられる人間なんて一握りだけ。

単にニューヨークで就職するとかなら何とかなったかもしれないけれど、一獲千金を狙おうと思えば運の要素も必要になるし、結局は女神に微笑んでもらえなかったんですね。

地元に戻った香助は、友人の紹介で地元の情報を発信しているタウン誌の編集部で働くことに。
そこで「うどん」をテーマに取り上げたところ売り上げ部数が急増。

そして全国から「うどん」を食べに観光客が殺到するのだけど、逆に客が増えたせいで周辺の路上駐車やごみのポイ捨てが問題となって閉店する店が出てしまった。

これは意外な展開でした。
売り上げは増えたけど周囲に迷惑をかけるくらいなら店を畳んだ方がマシという職人さんが出てきた訳です。

香川は国道沿いの店などを除いて多くの製麺所は麺を学校や病院などに納品するのがメインで、あくまで副業でうどんを客に提供しているだけで、基本的に飲食店としての営業はしていない。

「〇△うどん」とかの店名を掲げて“飲食店”として営業している店と違って、製麺所は麵を作る工場ですからね。
どうしても食べたい人の為に片隅に飲食スペースを設けたり、食べる場所が無い場合はうどんだけ茹でて貰って屋外で食べたりするのが一般的みたいです。
その際は丼や醬油などは各自持参するスタイル。
中にはビニール袋に麵を入れて貰う強者もいるのだとか。

香川県民、どんだけ“うどん愛”が強いねん!

ブームが起こって売り上げが増えたからといって、必ずしも喜ぶ人ばかりではないという複雑な事情を抱えている“うどん県”。

食べに来た人に提供する分を追加で作る手間が増えて、学校とかに納品する麵の品質が落ちてしまっては本末転倒ですからね。

父親との関係に悩む香助

香助がニューヨークに行く前なのか行っている間なのかは分からないけど、多額の借金を作ってしまったようで、その借金を頑固な職人である父親が肩代わりして返済してくれていた。

うどんを作る事しか取り柄の無い江戸っ子みたいな性格の親父さんだけど、口では突き放すような事を言っていても息子の事は気にかけていたんですね。

心に響いたのが、「子の借金を親が返済して何が悪い!」というセリフ。

メチャクチャ親父さんに愛されてるやないか、香助。
本人は自分で返そうとしていたようで、実際に編集部の仕事で稼いだお金で借金を返済できる分は貯まったみたいだけど、この時は素直に感謝の言葉を言っておくべきでしたね。

この作品は前半は讃岐うどんがブームになるまでが描かれて、後半からは父と子とヒューマンドラマという構成

観る前は全体的にコメディだと思っていたけど、思っていたのと違った。
確かに小西真奈美が演じる宮川恭子が愛車を壊しまくったり編集部の面々が個性的だったりと、前半はコメディチックだけど後半は涙の展開になります。

思った事をすぐに何でも言ってしまうのは節操がないけど、言いたい事をずっと言えずに時間が経ってしまって最後まで相手に伝えられないのも辛い事。

後悔先に立たずというやつでしょうか。

でも最後はみんな前向きな展開で終わったので、良かったです。
香助がきっかけで、様々な人の人生が変わりまくり。

人を笑わせるのは簡単、うどんを食べれば一発で笑顔になる。
親父さんの言葉には、世界中のどんなコメディアンも反論できません。

おやっさん、カッコイイ!

やはり食べ物の力って偉大ですよね。

チョイ役で有名人が多数出演

サマータイムマシン・ブルース』のSF研のお調子者三人組が所々で出演していたり、うどん屋にアスパラを持ち込んでてんぷらにしてもらう大泉洋の他に、地元にゆかりのある有名人なんかがさり気なく出演。

大泉さんはチョイ役だったけど、森崎博之はレギュラーメンバー的に出演していた。
森崎リーダー(TEAM NACS)は北海道民だけど「うどん」が好きで、プライベートで香川によく通っているのだとか。

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本広克之監督の香川3部作

本広克行監督の出身地でもある香川を舞台にした3部作のうち『サマータイムマシン・ブルース』、『UDON』を鑑賞したからにはシメの作品『曲がれ!スプーン』も観ざるを得ません(笑)

主演は長澤まさみ。
本物の超能力者たちが集まるクリスマス・パーティに偽物が紛れ込んでいた事で騒動が起こる。

という訳で早速記事を書きました。

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