
『天気の子』あらすじ
家出して東京にやってきた高校生の帆高は、道中で出会った須賀圭介が経営するオカルト系雑誌の編集プロダクションで住み込みのバイトを始める。
ある日、不思議な能力を持つ少女の陽菜と出会った帆高は、彼女の能力を生かしたあるビジネスを思いつく。
【見どころ】須賀圭介という人物
主人公がバイトをする会社の社長・須賀圭介という人物は、適当に見えて実は本質を突くような発言をする鋭い人物。
登場人物(声優)
感想(ネタバレ含む) | 穂高少年の大いなる決断
『君の名は。』に続く新海誠監督の作品。
前作の主役の二人・瀧と三葉がチョイ役で登場しているので、世界観は共通なのかもしれない。
いわゆるクロスオーバーというやつでしょうか。
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ただ前作を絡めると矛盾点が出てくるみたいなので、これ以上は触れないでおきます。
『天気の子』は離島から家出して東京に来た高校一年生・森嶋帆高が主人公。
家出の理由は劇中で説明が無かったけど小説版では父親との喧嘩が原因みたいな描写があって、アニメ版でも東京行きのフェリーに乗船中の帆高の顔には絆創膏が貼られていたので、まあそういう理由なんですかね。
ネットでちょこっと調べただけですけど。
帆高はフェリーで出会った須賀圭介という人物が経営している雑誌編集プロダクションで住み込みのアルバイトをしながら東京での生活を始める。
圭介が経営している有限会社K&Aプランニングは、怪しげなオカルト雑誌の編集プロダクション。
都市伝説のような話を各地で収集して記事にするのが仕事。
劇中に「ムー」という雑誌が登場しますが、これは実在する月刊誌。
ちなみにムーの愛読者をムー民(ミン)と呼ぶそうです。
1979年の創刊から現在に至るまでオカルト好きの人達を魅了してやまない雑誌。
今では時代の波に乗って電子版もあるみたいだけど、こういう雑誌は個人的には紙版で読みたい。
まあ読んだ事はないんですけど、冗談抜きで興味はあります。
家出少年が天気の巫女とセンパイに出会う
穂高少年と天野陽菜との出会いはファストフード店。
圭介の事務所でバイトを始める前に節約生活を送っていた時にハンバーガーを奢ってもらった事がきっかけ。
その後、陽菜の弟の凪とも知り合うんだけど凪は小学五年生にして恋愛の上級者。
おそらく色々と未経験であろう穂高は、いつしか彼の事をセンパイと呼ぶようになる。
今どきの小学生ってのは、スゴイらしいですからね。
現在は天野姉弟は二人でアパートで生活している。
そして陽菜が100%の晴れ女であるという事を生かして、お天気ビジネスを始める訳ですよ。
穂高・陽菜・凪の三人で様々な依頼をこなしていき、どうやら結構儲かっている模様。
K&Aプランニングでのバイト代は月々三千円、プラス食事と携帯料金が会社持ちという完全に住み込みのお弟子さんのような待遇。
どの角度から見ても、ブラックですね。
この不思議な現象を起こす商売が話題となって、ある日テレビに映ってしまった事が原因で店じまいする事になった晴れ女ビジネス。
まあ引き際というのを見誤ると大変な事になるので、いい潮時ですな。
陽菜の能力の秘密
陽菜が天気を晴れにする能力を得たのは、廃ビルの屋上にある鳥居をくぐった事がきっかけ。
当時闘病中の母と一緒に晴れた日にまたお出かけがしたいと願った事で、神から能力を与えられたのかなんだか分からないけど、晴れ女になってしまった。
別に晴れ女にしてくれと頼んだ訳じゃないし、お母さんの病気の回復を願ったのにそれは叶わず仕舞い。
神さまが天気の巫女候補を探していたけど、なかなか良い人材が見つからなかった時にたまたまお参りに来た陽菜が目を付けられたとしか思えない。
参拝者の願いを聞くのではなくて、神が自分の都合を押し付けたのではないでしょうか。
こういう経緯で天気の巫女となった陽菜だけど、どうやら恐ろし言い伝えがあるみたいで、実際に彼女の体に異変が生じる。
環境の変化とかでは説明できないような異常気象が続いている東京。
夏なのに雪が降ったり、とにかくいつまで経っても晴れる気配がない。
どう考えても陽菜に能力を与えた神様の嫌がらせか何らかの試練。
劇中のとあるご婦人の話では埋め立て地が水没して昔の地形に戻ろうとしているというような事を言っていたけど、自然現象では絶対に無い!
神:「雨を止めてほしかったら、分かってるやろな?」
つまり神様は対価を求めている訳ですよ。
私が勝手に推測しているだけで、劇中に神様は出て来ませんけどね。
世界なんて元々狂っている!?
この物語は天気に関する事もさることながら、穂高・陽菜・凪がまだ未成年なので周囲の大人たちが色々と関わってきます。
社会的に保護しようとする大人、友達のように接してくれる大人など、少年少女と大人たちの関係というのもリアリティを持って描かれている。
ホテルに泊まろうとして怪しまれたり、夜中に三人でいるところをお巡りさんに声を駆けられたり、そうやって様々な経験をして大人になっていくんだけど、穂高も言っていたけど東京って怖いところですよ。
そんな大人たちの中で須賀圭介という人物。
一見ちゃらんぽらんな性格に見えるけど、いい兄貴分といった感じ。
穂高に正論を言って説教をしたかと思えば、わがままを通そうとする彼を助けるような行動をとったりして、実は臨機応変に物事を判断できる大人の男。
娘想いの優しいお父さんだし、実に良いキャラクターです。
数年後にはちょっとだけ会社も大きくなっているみたいだし、経営者としても結構ヤリ手。
須賀の「世界なんて、どうせ元々狂ってんだから。」というセリフが良いですね。
悪い事が起こっても誰の責任でもない、最初からこうだったんだ。
だからいちいち気にする必要なんてない、という考え方。
物事を難しく考え過ぎてもしんどいだけ、もっと気楽に行こう。
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