映画『信長協奏曲』あらすじ・感想 | 本能寺の変は秀吉黒幕説が有力!?

『信長協奏曲』の詳細情報

公開年  : 2016年
上映時間 : 2時間 6分
監督   : 松山博昭
キャスト : 小栗旬 / 柴咲コウ / 向井理 / 藤ヶ谷太輔 / 阿部進之介 / 北村匠海 / 水原希子 / 古田新太 / 濱田岳 / 髙嶋政宏 / 山田孝之 ほか

『信長協奏曲』登場人物(キャスト)

サブロー / 織田信長(小栗旬)
高校時代の修学旅行中に戦国時代へタイムスリップしてきた男。
偶然出会った織田信長に瓜二つだった為、本人から今後信長として生きるように頼まれて軽い気持ちで引き受けてしまう。

勉強が苦手で、日本史の事にも疎い。
本能寺というキーワードすらピンと来ない。

織田信長 / 明智光秀(小栗旬・二役)
サブローと入れ替わった本物の織田信長。
身代わりを頼んでから数年後に、明智光秀と名乗り家臣として信長を支える立場になる。

サブローは家康や秀吉は聞いた事があるのに、光秀の名は知らなかった。

帰蝶(柴咲コウ)
信長の元に政略結婚で送り込まれた斎藤道三の娘。
本物とは相性が悪かったが、サブローと入れ替わった信長に対しては好意を抱く。

池田恒興(向井理)
本物の信長とは乳兄弟の関係。
ドラマ版でサブローが偽物と分かった後も支え続ける決意をした、人間味に溢れる男。

(水原希子)
信長の妹。
浅井長政に嫁いだが、三人の娘と共に織田家に戻ってきた。

柴田勝家(高嶋政宏)
織田家随一の猛将。
信長が大好きで、池田恒興とどちらが筆頭家老に相応しいか張り合おうとする。

松永弾正久秀(古田新太)
実はサブロー同じ未来人。

徳川家康(濱田岳)
「脱糞おなご大名」の異名を持つ、後の天下人。
彼が女好きになったのはサブローから貰った未来のエロ本の影響。

羽柴秀吉(山田孝之)
表の顔と裏の顔を使い分ける、腹黒すぎる男。
今川義元の間者(スパイ)だった過去を持ち、本物の木下藤吉郎を殺して入れ替わっている。

あらすじ | 本物の信長と入れ替わった高校生

勉強が苦手な高校生・サブローは、修学旅行中にどういう訳か戦国時代にタイムスリップ。
その直後に出会った織田信長に病弱な自分に変わり信長を演じるように依頼されて、戦国テーマパークの演出だと勘違いして軽い気持ちで引き受けてしまう。

しかし自分が本物の戦国時代に来たと悟り、以後は信長として生きていく決意をする。

映画はテレビドラマ版の続きに当たり、安土城完成直後からスタート。
本能寺の変が目前に迫る!

感想(ネタバレ含む) | 秀吉はもしかして本当にこんな感じかも

テレビドラマ版(全10話)を観ていなくても最初にダイジェストシーンがあるので大丈夫といえば大丈夫だけど、出来ればドラマ版を観てから映画を観た方が楽しい作品だと思います。

イベント的な事は歴史に沿っているのだけど、人間関係が色々とオリジナルな感じの作品。

サブローが入れ替わった後に、本物の信長が明智光秀として再登場するのが斬新。
これって本物の光秀さんはどうなったのでしょうかね。

羽柴秀吉になっていたはずの本物は早々に亡き者にされているけど、もしかして実は明智ミッチーも同様に・・・!?

斎藤道三と松永久秀もドラマ版で未来人だという事が判明したけど、本人と入れ替わったのかそれとも最初から存在していなかったのかは描かれていません。

一説には帰蝶と明智光秀はいとこ同士で幼少期からの顔見知りという史実的情報があるので、作品内で帰蝶が光秀に対してそのような親しげな態度をとらなかったところを見ると、ミッチーは最初から存在していなかった可能性が高い気がします。

原作では本物の信長が織田家を出奔した後に明智家に養子として迎えられたそうな。
その頃には帰蝶は織田家に嫁いでいるので、史実とはズレていますね。
ちなみに本物のミッチーは明智家の実子のはず。
でも歴史的に謎が多い人物なので真実はよく分かりませんが。

『信長協奏曲(のぶながコンチェルト)』は石井あゆみという女性漫画家の作品なのだけど、歴史的なイベントは史実通りに自然に発生させて、その中で人間関係を独自の解釈でイジッているという面白い作風。

大泉洋主演の『新解釈・三国志』はギャグに走り過ぎだけど、この作品は信長と帰蝶との恋愛要素が主軸になっていて、本物の信長との関係や腹黒い羽柴秀吉の暗躍が絡んでくる。
もしかして本当にこんな感じだったのかも知れないと思ってしまう部分も多々ある素晴らしい作品だと思います。

とはいえ、『信長協奏曲』は色々とツッコミどころも多いのですがね。

登場人物が年を取らない!?

高校生のサブローが戦国時代にタイムスリップした直後から本能寺の変に至るまでの期間として、約30年程度は経過しているはずなのに、なぜかみんな若々しい。

外見的にほとんど変わっていないという実に不自然な感じ。

信長(サブロー)は髪型がリーゼントっぽくなって酒を飲むようになり、戦場では躊躇なく敵を斬り倒すほどに成長している。
この点は大きな変化だけど、どうみてもアラサー(30歳前後)にしか見えない。
本能寺の変の時は50歳前後のはずなのに・・・。

池田恒興(向井理)に至っては、ほぼ変化なし。
ツネちゃんもアラフィフのはずなんだけど。
ちなみに、この人の次男が初代姫路藩主になった池田輝政。

柴田勝家は最初っからオッサンなので問題なし(笑)

常に戦いに身を置き“死と隣り合わせ”の戦国武将というのは、某戦闘民族のように肉体的に若い期間が長いんですかね!?

帰蝶がずっとツンデレのまま

女性に対して年齢の事を言うのは良くないですが、帰蝶さんだって人間なので周囲の人達と同様に年齢を重ねている訳です。
調べてみると信長より1歳年下の同年代。

つまり本能寺の変の時期は・・・
恐ろしいほどの美魔女だったという事ですよ。

それは置いておいて、彼女の信長に対する態度はどうでしょうか。
最初はトゲトゲしい雰囲気だったのが、徐々に信長の魅力に惹かれていき映画の時点では完全にベタ惚れ状態。

でも表向きの態度は終始一貫変わっていないという、ツンデレさん。
安土城が完成して天下に最も近い男となった信長をまだ“うつけ”呼ばわりですからね。

原作はもっと柔らかい雰囲気だそうですが(私は未読)、個人的には柴咲コウが演じる実写版の帰蝶がドラマ版と映画を通じてイイ感じで好きです。

自分で書いておいて何なのですが、この作品は年齢による外見のリアリティなんて求めるような作品ではないし野暮なツッコミを入れてはいけないのかも知れない。

登場人物それぞれの心の内側が描かれていて、注目すべきはまさにそこ!

二人の信長の間で揺れ動く池田恒興、帰蝶の信長(サブロー)に対する気持ち、本物の信長の心の葛藤、信長として生きることを決めたサブローの成長。

そして一番気になるのは羽柴秀吉という男。

暗躍する羽柴秀吉

『信長協奏曲』に登場する羽柴秀吉は、若い頃に本物を亡き者にして入れ替わった偽者。
この設定が非常に面白い。

でもサブローのような未来人ではなく、元々戦国時代に生まれた人物。

とある人物に恨みを抱いていて、本当に執念深い。
何が恐ろしいって、織田家に天下を取らせた後に最終的に自分が天下を奪い取ろうと画策する策略家として描かれている訳ですよ。

本能寺の変”の黒幕は羽柴秀吉であると、原作者の石井あゆみ先生は考えている模様。

確かに不自然な点はいっぱいありますよね。

光秀が謀反を起こした直後に毛利と和睦を結んで電光石火のスピードで京に戻ってきたのも怪しい。
いわゆる「中国大返し」というやつですね。
事前に色々と周囲に調略をしていた可能性が高い気がする。

作品には登場していないけど、黒田官兵衛という有名な軍師も一枚噛んでいそう。

真相はよく分からないけど、色々思惑が交差していたはず。

作品内で描かれた秀吉の主目的は“復讐”なので、本人はもしかすると天下を取る事に本当は興味が無かったのかも知れない。

映画だけではなく史実でも秀吉はあまり人を信用しない性格だったそうな。
サル君は嫌われ者だった!?
歴史的にも豊臣政権が短期間で終了しているところを見ると、周囲を固めきれなかったというか盤石な地盤を築けなかったのが痛いところ。

天下を取った後は優秀な黒田官兵衛に謀反を起こされると怖いから九州に追いやってしまったり、とにかく疑心暗鬼になっていた様子。
(信長なら優秀な人材ほど自分の近くで仕事をさせていたはず)

それに対して家康は家臣に信頼されて、自分の領地経営を堅実に行い、天下を狙う時をずっと待っていた慎重な男。
ドラマ版や映画では女狂いの脱糞野郎として描かれていたけど、天下人になるべくしてなった人だと思います。
漏らしちゃったけど。

側室が大勢居るという事は子孫をたくさん残せる可能性が高いし、あの時代の価値観として立場上悪い事ではないのではないでしょうか。
江戸時代の“大奥”の存在は、さすがにヤバ過ぎですが。

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原作はまだ継続中

2021年7月現在、原作のコミックはまだ終了していません。
21巻まで刊行されていますが、映画と結末が変わるのか同じなのかも不明。
私は未読だけど、まだ終わっていない事に驚きました。

気になる方には電子コミックがオススメ。
電子コミック配信サービスも色々とあって迷うところだけど有名企業が運営しているサイトならどこでも問題ないと思います。

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