『青くて痛くて脆い』あらすじ・感想 | 若さゆえの青春時代の暴走!?

『青くて痛くて脆い』の詳細情報

公開年  : 2020年
上映時間 : 1時間 59分
監督   : 狩山俊輔
キャスト : 吉沢亮 / 杉咲花 / 岡山天音 / 松本穂香 / 清水尋也 / 森七菜 / 茅島みずき / 光石研 / 柄本佑 ほか

『青くて痛くて脆い』 登場人物(キャスト)

田端楓(吉沢亮)
人付き合いが苦手な性格で、自ら他人と距離を置いている大学生。
1年生の時に秋好と知り合い、一緒に秘密結社モアイを設立した。
しかし、メンバーが増えるにつれて雰囲気が変わっていったモアイに違和感を感じ脱退。

秋好寿乃(杉咲花)
楓と共にモアイを設立し代表となった大学生。
1年生の頃は完全な理想論者だったけど、徐々に現実も受け入れ始める。

前川董介(岡山天音)
楓の親友の大学生。
意識高い系の人間を毛嫌いしていて、楓のモアイ壊滅計画に加担する。

本田朝美(松本穂香)
董介のゼミの後輩で、実はモアイの幽霊部員。
通称ポンちゃん。

天野巧(清水尋也)
設立当初とは大きく変わってしまった現在のモアイを象徴する幹部部員。
楓とは真逆でコミュニケーション能力が高くてチャラい印象を持たれている。
通称テン。

西山瑞希(森七菜)
フリースクールに通っている不登校の少女。

川原理沙(茅島みずき)
楓のバイト仲間の大学1年生。
後にモアイに加入。

脇坂(柄本佑)
モアイの規模が拡大するきっかけを作った大学院生。
一時期、秋好と恋愛関係にあった人物。

あらすじ | 孤独な大学生の独りよがり

人付き合いが苦手な田端楓と周囲から浮いている秋好寿乃という二人の大学生が設立した秘密結社サークル「モアイ」は現在、就活生支援サークルに変貌していた。

秋好がこの世界から去り、自身もモアイを脱退した楓は本来のモアイを取り戻そうと親友と手を組み、ある計画のために動き出す。

感想(ネタバレ含む) | 被害妄想以外の何者でもない

イメージ的に秋好がこの世からいなくなったようになっているけど、別にいなくなってはいない。
ではどういう事なのかというと、早い話が田端楓という人物の勝手な被害妄想。

映画を観ていて、「えっ秋好生きてるやん!」と思わずツッコまずにはいられませんでしたよ。

いつまでも成長できない楓

人付き合いが苦手でいつも独りぼっちな楓が大学に入学して少し経った頃、誰とでも普通に会話は出来るのだけど理想論ばかり振りかざして周囲から腫れ物扱いされて浮いている秋好と知り合いになってしまう。

楓は彼女が危ない奴だと認定して逃げようとしたけれど、完全にロックオンされてしまった。

その後、友達がいない者同士で一緒に過ごすようになって、入りたいサークルが無いのなら自分で作れば良いという考えの元に「モアイ」というサークルを二人で設立した訳です。

まあここまでは良いのですがね、4年生になった楓はモアイを脱退していて秋好とも疎遠に。
そして何故かモアイを破壊する機会を伺っている危ない奴に変貌していた。

一体何があったんや?

秋好と二人で活動していた時期はボランティア活動なんかをして楽しそうだったのに、いつの間にかメンバーが増えていき自分の理想からかけ離れたサークルになってしまったので彼は脱退した。

これはつまり少人数で目立たずに活動したかったのに、いつの間にか大所帯になってしまって元々人付き合いが苦手だった楓は息苦しさを感じて自分から離れてしまったという事。

そこからモアイを歪んだ目でしか見られなくなってしまった楓。
もうこれは、冒頭の秋好と楓のイメージが完全に逆転してしまっている。

完全に楓の方が危ないヤツですよ。
自分の居場所が他の人達に奪われてしまったという妬みや恨みの感情を抱いてしまったパターン。
こういうのを逆恨みというのだと思います。

極めつきは秋好がこの世から消滅してしまったという“妄想”ですよ。
モアイの共同設立者である彼女は昔と変わってしまった、もはや自分の知っている彼女ではないという理由で亡くなった事にしてしまっているというね、自分勝手なひねくれた感情。

たごやま
たごやま

楓くん、さすがにそういう考え方は良くないよ。
独りよがりもいいところだし、もう少し前向きに考えないと。
ひねくれるにも程があるで、しかし。

現実を受け入れた秋好との違い

大学入学当初は、「話せばわかる、暴力なんて使わなくても物事は平和に解決できる」と授業中に発言して周囲から浮きまくっていた理想論者だった秋好だけど、4年生になった現在は平和に対する理想は抱き続けているけれど現実を受け入れる事も覚えて立派に成長。

この点が楓との大きな違いですね。

秋好は臨機応変に物事に対応できるようになって人間力が大きく成長してイイ感じになっているのに対して、いつまでも過去の理想にこだわり続ける器の小さな男が楓。
変化を恐れているというか、現実をいつまでも受け入れられないでいる小心者ですよ。
今となっては楓こそが、イタい理想論者に成り下がっている。

自分がイタい事に気付かない楓

この作品は理想論者だった秋好が様々な経験から成長して現実も直視するようになったのに対して、いつまでも自分の思い通りの世界を求め続ける理想論者のままの楓が嫉妬してしまう物語。

『青くて痛くて脆い』という作品のタイトルは別の言い方をすると、『若くてイタくて弱い』といった感じですかね。
いつまでも成長できない、どうしようもない若者。
それこそが、田端楓という男(笑)

一緒に「モアイ」をぶっ潰そうと誘った親友の薫介も関係者と交流するにつれて考え方を改めるし、後輩のポンちゃんだって、「先輩たちは馬鹿ですね。」と楓の考え方が愚かな事を指摘。

味方であるはずの人達からも、現実を見る事の重要性を諭される楓。

自分が勝手な被害妄想で悪いように考えているだけで、現実は全然違うかも知れない。
周囲はそういう事を言いたいのだけど、受け入れようとしない楓。

たごやま
たごやま

・・・ダメだこりゃ。

まあ若さゆえの暴走なのかも知れないけど、なんだかなぁ。

RPG(ロール・プレイング・ゲーム)のように様々な経験を積む事で人は成長(レベルアップ)するのは間違いない。
大学生活の4年間で多くの事を経験した秋好と、ずっと自分の殻に閉じこもっていて経験値が乏しい楓の違いは明白。

自分の中の理想の秋好の人物像を後から加入した「モアイ」のメンバー達に書き換えられたことに嫉妬しているという事でしょうか。
実際には秋好が人として成長して大人になったというだけだと思うのですが、楓にとっては変わってしまった彼女を受け入れることが出来なかった感じですかね。
だから自分の中で、この世から消えた事にしてしまった。

もしかすると秋好の本質は実は変わっていないけど、楓の方が捻くれて変わってしまったのかも。
どちらにしても大学4年生でここまで子供じみているのは、いくらなんでも痛すぎる。

ラストで楓は今までの行いを反省したかのような行動をとっているけど、時すでに遅し!?
最後のシーンをどう解釈するかは人それぞれですな。

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