『天空の城ラピュタ』はスタジオジブリの最初の作品。
ジブリ設立のきっかけとなった映画だそうな。
劇場公開が1986年なので元号が昭和時代の作品ですが、今でも地上波で再放送されると高視聴率を記録する人気作。
平成生まれの人でも多くの人が知っていると思います。
何度も繰り返し観ているのに、また観てしまう名作中の名作アニメ。
スウィフトの『ガリヴァー旅行記』に登場する空を飛ぶ島の上に存在するラピュタ王国からヒントを得て宮崎駿監督が脚本を書いたという事だけど、「空飛ぶ王国ラピュタ」以外の部分は完全に宮崎監督のオリジナル。
本記事内で使用している作品の場面写真は、スタジオジブリが公式に無料配布している画像です。
引用元URL:https://www.ghibli.jp/works/laputa/
『天空の城ラピュタあらすじ
鉱山で働くパズーは突然空から落ちてきた不思議な少女シータを救う。
その後、シータの持つ不思議な石をめぐり軍や海賊に追われる事になる。
パズーとシータは海賊ドーラ一家の協力により、天空の城ラピュタに行き着くが・・・。
【見どころ】地上波で定期的に再放送されている不朽の名作
- 女海賊のドーラはもしかして湯婆婆の原型!?
- 実はラピュタ崩壊シーンに大佐の姿がある
- 主題歌「君をのせて」がとてつもなく名曲
【登場人物 / 声優】有名な声優が多数
感想(ネタバレ含む)女海賊ドーラが陰の主役!?
冒頭の時点でシータは国の特務機関に捕まっていてどこかに移動中。
そこに女海賊ドーラが率いるドーラ一家の襲撃が発生して、シータは混乱の中で飛行船から落ちてしまい、パズーのいる鉱山の街へ落下してしまった。
この襲撃のシーンは、どことなくアニメの「ルパン三世」っぽい雰囲気を感じます。
ラピュタと同じく宮崎駿監督の名作『ルパン三世 カリオストロの城』の公開は1979年。
監督が意識したのかどうかは定かではないけど、全体的な雰囲気が似ている。
話を戻すとシータは飛行石のお陰で助かったんだけど、その時に知り合ったパズーと共に追われる身になってしまいます。
軍と特務機関は空に浮かぶ幻の城ラピュタを捜索する為にシータの持つ飛行石が必要だと考えていて、飛行船を襲ってきた海賊はあくまで高価なお宝として飛行石を狙っている。
そして当のシータは飛行石の秘密を本当に何も知らない。
彼女にしてみれば家に代々伝わる家宝の石をわけの分からない連中に狙われて、その挙句に飛行船から足を滑らせて落ちてしまい、不思議な石の力で助かったという状況。
気の毒な話ですね。
石を持っているというだけでいきなり狙われたんだから、堪ったものじゃありません。
結局シータとパズーは軍に捕まってしまいます。
女海賊ドーラに協力を求めるパズー
シータを残して一人で家に戻ってきたパズー。
すると、ドーラ一家が中で食事中。
ここで驚いたのが、首領のドーラが50歳代だという事。
どう見ても顔は70歳越えにしか見えない。
歯が4本位しか残っていなくて、口元がシワシワだし。
でも肉をむさぼるように食べているシーンを観ると、50歳でも納得。
ところでこのオバサン、もしかすると湯婆婆の原型でしょうか!?
整備士のハラ爺さんは間違いなく釜爺の原型です。
顔だけ見れば、ほぼ同一人物(笑)
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ちなみにドーラ一家の構成員は首領のドーラと三人の息子たち、ハラ爺さん、そして他に五人の子分達で構成されている。
五人の子分たちの名前がそれぞれ、カ・キ・ク・ケ・コ。
もうちょっと、しっかりした名前を付けてあげて下さいよ。
ドーラの夫はどうやら故人で、生前は科学者だった模様。
飛行船タイガー・モス号も夫の発明品なのだとか。
小説版に色々と情報が載っています。
ところで、国の特務機関の大佐であるムスカはラピュタ探索において独自行動が許される立場。
アメリカのCIA的な感じでしょうか。
しかしそれだけではなく、ムスカはシータの一族に関係する血筋。
見た目からして胡散臭さがプンプンのとにかく怪しい男です。
落下するムスカ大佐が描かれているシーン
パズーはドーラ一家の力を借りてシータの救出には成功したのだけど、巨大な積乱雲に巻き込まれて二人が乗っていたパラグライダーのような乗り物が奇妙な場所に不時着。
まあそこが空中に浮く巨大都市ラピュタなんですがね。
1986年のアニメでこれだけのクオリティの作品を創り出せるって、宮崎駿監督はやはり天才。
細部の描き込みとか誰も気付かないような部分にまで気を配って拘っているという話じゃないですか。
毎回視点を変えて観ると新たな発見があるアニメ作品が『天空の城ラピュタ』です。
子供時代に観て、青年期に観て、親世代になっても新たな視点で楽しめる。
だから何度再放送されても高視聴率を記録するのでしょうね。
そんなラピュタに怪しい男ムスカを始め、軍隊がゾロゾロと上陸してしまうんですよこれが。
ここからあの有名なラストシーンに繋がるわけです。
パズー&シータ:「バルス!」
ムスカ:「ハァー、目がーっ!」
大佐のその後の消息は誰も知らない。
ジブリの関係者がテレビでコメントしていましたが、ラピュタ崩壊シーンににムスカ大佐が描かれているみたいですよ。
どうやら彼は逃げ遅れた模様。
まあムスカの事はどうでも良いのですが、エンディングテーマの「君をのせて」がまた名曲。
ジブリ映画の音楽といえば久石譲ですよね。
CDではなくてMP3ファイルのダウンロード版もAmazonで購入できます。
しかも好きな曲だけの個別購入も可能。
※取り扱いが停止になっている場合がありますのでご注意ください。
便利な時代になりましたね・・・といっても随分前からですけど。
ジブリ作品を動画配信でネット視聴する事は今のところ不可
権利の関係なのか、営業戦略上の理由なのかは分からないけど、スタジオジブリの作品を取り扱っている動画配信サービスは今のところ見当たりません。
外国ではNetflixが配信しているそうですが、なぜか日本版では配信していません。
不可解ですね。
地上波の再放送を待つか、レンタルDVD・ブルーレイ、それか思い切って購入という手もあります。
関係者のコメントによると、ジブリ作品のテレビ再放送は1つの作品で最低2年の間隔を開けるそうな。
それによって飢餓感を煽るのだとか。
意外と戦略的に考えられているんですな。