
公開年 : 2021年
上映時間 : 2時間 5分
監督 : 永井聡
キャスト : 菅田将暉 / Fukase(SEKAI NO OWARI)/ 高畑充希 / 中村獅童 / 小栗旬 ほか
『キャラクター』登場人物(キャスト)
■ 山城圭吾(菅田将暉)
画力は抜群なのにお人好しな性格が災いして悪人を描くことが出来ず、いつまで経っても独立を果たせない漫画家アシスタントだったが、偶然目撃した本物の殺人現場を題材にした作品がきっかけで人気作家となった。
■ 川瀬夏美(高畑充希)
山城と同棲中の恋人。
■ 両角(Fukase)
山城の漫画の内容に沿って殺人を重ねていくサイコキラー。
■ 真壁孝太(中村獅童)
神奈川県警の刑事で、清田の上司。
■ 清田俊介(小栗旬)
神奈川県警の刑事。
山城の漫画と猟奇殺人事件の関連性にいち早く気付いた人物。
あらすじ | 漫画の内容と同じ事件が発生!
漫画家志望だけど万年アシスタントの山城圭吾は、偶然目撃してしまった本物の殺人犯をモデルにした作品を描いて一躍売れっ子作家となる。
しかし、その時に目撃した犯人が山城の漫画の内容に沿った事件を起こすようになり、身の危険を感じた山城は秘匿していた当時の目撃情報を警察に告白する決意を固める。
感想(ネタバレ含む) | Fukaseのサイコキラー役がハマり過ぎ
原作の無いオリジナル脚本の映画だけど、最近観た作品の中では全てのジャンルをひっくるめてトップクラスに面白かったです。
お人好しで優しい性格なのにサイコ系の作品で漫画家として独立したい山城。
でも画力は素晴らしい才能を持っているけどストーリーがイマイチなせいで編集者にダメ出しされる日々が続いている。
そんな時に偶然、閑静な住宅街の一角で起こった一家惨殺事件の第一発見者となってしまう。
しかも犯人の顔も目撃!
その時に目撃した犯人にそっくりなキャラクターを主人公にした漫画作品を描いてしまい、とんとん拍子で一躍人気作家に上りつめる。
彼はまさかの光景を目撃して、どうして良いか分からずに気持ちを落ち着かせるためにその時の光景を漫画に描いたのだと思います。
自分の頭の中に留めておくのが怖いから、漫画に描くという形で外に吐き出したという感じでしょうか。

でも、出版したらアカンやろ。
そこはしっかりと心の衝動にブレーキをかけておかないと・・・
実際の事件を題材にしたのは最初のエピソードだけで、次の話からは資料を集めてオリジナルの内容で描いているので山城が悪い訳ではないけど、本物の犯人にそっくりなキャラクターを主人公にしてしまったのはダメですよ。
だって登場人物が実在しているのだから、絶対にヤバいって。
そして犯人は山城の漫画の内容を追うように、描かれている事と全く同じ行動をとるようになってしまった。
自分と瓜二つの人物が描かれた漫画を読んだ犯人は、作者が事件当時に自分の事を目撃したのだと直感したのでしょうね。
なにしろ最初のエピソードは、実際の出来事だし。
そういえば山城ってペンネームを使わずに本名で作品を出版していたよね!?

まあ自業自得だけど、やっちまったな山城。
サイコキラー・両角
犯人役を演じていたのはシンガー・ソングライターのFukase(SEKAI NO OWARI)さん。
見た目も手伝って、本当に適役でした。
サイコパスとは本来人間に備わっているはずの感情の一部が欠如している精神異常の事で、サイコキラーとはサイコパスが原因となっている殺人犯の事。
こういう人は周囲には理解されない変なこだわりを持っている人が多いイメージ。
両角は、山城の作品の内容と全く同じことをして満足感を得るタイプ。
ところで両角は目撃されていた事を後になって気が付いたのか、それとも実は最初から知っていてあえて山城を見逃したのか・・・
おそらく前者ですね。
犯行を見られたと分かっていたら、とりあえず山城も一緒に消すような気がする。
話しは変わりますが、伊藤英明が演じた『悪の教典』という映画で演じたサイコキラーも異常すぎてビビりますよ。
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気になる部分が色々と・・・
両角が山城の漫画の内容通りの行動をとるという事は、逆に考えると山城自身が両角の行動をコントロールできるという事。
さすがに結末までは予想できなかったけど、両角の事を警察に相談した後の山城がどのような内容の漫画を描くのかは何となく予想が当たった。
それでも観ていてハラハラしてとても楽しめましたけどね。
とはいえ、両角の生い立ちが何となくの説明しかなくてもう少し深堀りして欲しい面もあったし、他にもラストが意味深な終わり方で、どないやねんという感じがした。
調べてみると映画をベースにしたコミック版と小説版が出版されていて、映画・コミック・小説の全てで結末が異なるとの事。
もしかするとコミカライズやノベライズを最初から考えていて、あえて映画はあのようなラストにしたのかな!?

ところで、最後に物陰で見てる奴は一体誰なんや。
やっぱり、アイツ!?
そう言えば、行方不明で残ってる奴が一人いるじゃないですか・・・
映画版の終わり方って、もしかしてバッドエンド?
なんか嫌な終わり方だったので、かなり気になります。
何にしても、ラストシーンの答えは自分で探さないといけないのですがね。
厳密には考察しないといけないという事ですが、映画版はハッピーエンドとは言い難いですな。
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菅田将暉が秘密を抱える売れっ子漫画家、猟奇殺人事件と漫画の関連性にいち早く気付く刑事を小栗旬、そしてサイコキラーをFukaseが演じていて、この3人に引き込まれる作品。
グロいシーンの描写があるけど内容は非常に面白いので、あっという間に2時間が過ぎます。
私は終始ハラハラしっぱなしでした。
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