制限時間内にビール400ケースを運搬する賭けに乗った伝説のドライバーが、相棒が運転するトラックをサポートするためにファイヤーバード・トランザムに乗り囮役となって保安官の追跡から逃げ続けるアクション・コメディ。
銭形警部並みにしつこく追って来るジャスティス保安官との追いかけっこが見所。
『トランザム7000』あらすじ
腕の良いトラック運転手として有名なバンディットは、テキサスの大金持ち親子から制限時間内にビール400ケースの運搬に成功すれば大金を支払うという賭けを持ち掛けられる。
バンディットは事前に金持ち親子から入手した準備金で警察対策用にファイヤーバード・トランザムを購入し、トラックを運転する相棒のスノーマンと共に仕事に取り掛かる。
【見どころ】主人公と保安官は、ルパンと銭形の関係
- 1970年代の古き良きアクション映画
- 作中で流れる音楽がノリが良くて楽しい
- 執拗に主人公のバンディットを追うジャスティス保安官は、「ルパン三世」の銭形警部を彷彿とさせる
【主要登場人物 / キャスト】主人公は年齢不詳
感想(ネタバレ含む)気軽に楽しめる古き良きアクション映画
最近の映画は当たり前のようにCGを使用しているけど『トランザム7000』のクラッシュシーンは本物の車が池に落ちたり崖から転がったりと、全てが体当たりの撮影で制作された作品。
監督がスタントマン出身らしいですよ。
古き良き時代のアクション映画という感じで、何となくノスタルジックな気分に浸れました。
カントリーミュージック的な軽快な音楽も素晴らしかった。
昔の映画は収録時間が短い関係で余計なシーンが省かれていて、登場人物の会話から各キャラクターの立ち位置を想像しなければなりません。
主人公のバンディットは伝説のトラック運転手という設定なのにトラックを運転しているシーンは一切ないし、スノーマンとはどういう関係なのか最初は分からなかったけど、二人は1台の大型トラックを交代で運転しながら仕事を行う相棒同士の関係という事が観ている途中で分かります。
鑑賞中にいつの間にか登場人物について詳しくなってしまうのが昔の映画の面白いところ。
主要登場人物が少ないというのも要因でしょうか。
今時の映画はサブキャラに至るまで多くの登場人物に細かい設定がされていて覚えるだけで一苦労ですからね。
映画の舞台となった時代は酒を州境を越えて運搬すると密輸になるので、警察はトラックの積み荷を確認するなど厳しく取り締まっていたそうな。
アメリカは各州がそれぞれ国のような存在だから色々とあるのでしょう。
テキサス州のジャスティス保安官は息子の花嫁が結婚式中に逃げ出してバンディットの車に偶然乗り込んで一緒に逃走した事で執拗に追跡してくるので、密輸の捜査とは無関係なんですけどね。
前半と後半で保安官の目的が変化しているのが面白い!
前半は息子の花嫁キャリーを連れ戻すのが目的、後半は自分をコケにしたバンディットを捕まえるために執念を燃やす。
最終的にはルパンと銭形警部のような関係になっています。
死人こそ出なかったもののバンディットがやった事は完全な犯罪行為で、恐らく10台以上のパトカーが廃車になったはず。
バンディットは猛スピードで逃走しただけで、クラッシュしたパトカーは追跡中に勝手に事故ったという形なのだけど法的責任はバンディットが負わされるのかな?
深く考えながら観る映画じゃないので、その辺は気にしなくて大丈夫。
金持ち親子な何者なのか
バンディット達はビール400ケースを制限時間内に目的地に運搬すれば金持ち親子との賭けに勝利となるのですが、よく考えてみるとトランザムに乗っているバンディットはジャスティス保安官に追跡されているけど、トラックを運転しているスノーマンは全くのノーマーク。
これこそがバンディットが考えた「いつのまにかビールの運搬を完了させる」作戦。
バンディットが警察の注意を惹き付けている隙にスノーマンが仕事を完遂するというコンビプレー。
上手く考えたものですね。
それにしてもバンディットに賭けを持ち掛けた金持ち親子はラストでまた新たなゲームを持ち掛けていて、もしかしてお金があり過ぎて使い道に困っているのでしょうか(笑)
内容があってないような映画だったけど非常に痛快で楽しかった。
この作品には続編があって、またしても金持ち親子から依頼を受けてトランザムが疾走!
今度はジャスティス保安官が大量のパトカー軍団を引き連れてきます。
次回作 『トランザム7000vs激突パトカー軍団』あらすじ・感想
映画『トランザム7000』を配信しているサブスク
『トランザム7000』は非常に古い映画なので配信しているサブスク動画配信サービスは少ないですが、「Amazonプライムビデオ(アマプラ)」で視聴できました。
ただし見放題対象から外れている、または配信停止になっている可能性があるので最新の配信状況は事前に公式サイトで確認してください。