『駆込み女と駆出し男』あらすじ・感想 | 男子禁制!離縁を望む女たちの駆け込み寺

『駆込み女と駆出し男』の詳細情報

公開年  : 2015年
上映時間 : 2時間 23分
監督   : 原田眞人
キャスト : 大泉洋 / 戸田恵梨香 / 満島ひかり/ 内山理名 / 陽月華 / キムラ緑子 / 武田真治 / 北村有起哉 / 麿赤兒 / 樹木希林 / 堤真一 / 山崎努 ほか

『駆込み女と駆出し男』登場人物(キャスト)

中村信次郎(大泉洋)
源兵衛の甥で医者見習い兼戯作者(小説家)見習い。
相手を丸め込むほどに口が達者。

じょご(戸田恵梨香)
自らも鉄練りとして働く、重蔵の妻。

お吟(満島ひかり)
堀切屋三郎衛門の妾(愛人)

戸賀崎ゆう(内山理名)
じょごの夫、愛人にかまけて働かないダメ男。

堀切屋三郎衛門(堤真一)
日本橋で唐物問屋を営む豪商。

三代目柏屋源兵衛(樹木希林)
離婚調停人。

あらすじ | 男子禁制!女たちの駆け込み寺

江戸時代 、幕府寺社奉行もその役割を公認している、夫との離縁を望む女性たちが駆け込む通称・縁切り寺を舞台に様々な人間模様が描かれる。

感想(ネタバレ含む) | 簡単に離婚できなかった江戸時代

現在でも実在している東慶寺という鎌倉のお寺が、縁切り寺として江戸時代の女性たちの逃げ込み場所だった時代の話。
当時は男子禁制の尼寺で男が足を踏み入れる事を禁止されていて、かつ、幕府からのお墨付きも得ていた為に妻に逃げ込まれた男たちは手が出せなかった。

そもそも江戸時代の婚姻制度がどうなっていたのかというと、お寺が市役所のような役割を果たしていて帳面に記録していたそうです。
単に、「今日から私たちは夫婦です。」と宣言するのではなく、届け出制度があったんですね。

その為、夫婦が離縁するにはお寺に届け出る必要があったと。
とはいえ男尊女卑の時代なので、そう簡単に夫側が離縁を認めないケースが多々あって、女性たちは男子禁制の縁切り寺に逃げ込み、二年間お寺で修業を積めば公式の縁切り状を発行してもらえたそうです。
いわゆる、離婚届の受理ですな。

寺に駆け込む理由は人それぞれ

唐物問屋・堀切屋三郎衛門の妾 (めかけ)のお吟は、簡単に言うと正妻ではなく愛人的なポジションの女性。
夫の目を盗み、大金を持って長慶寺にを目指す。
正妻ではない理由が気になるが、何不自由な裕福に暮らしているのにどうして寺に駆け込む事になったのでしょうか?

そしてもう一人、じょごという女性。
今でいう製鉄所で自らも鉄練りとして働くが、経営者でもある夫の重蔵が働きもせず女遊びに夢中で、じょごを奴隷としか思っていないような態度。
そんな夫に愛想を尽かして、東慶寺に向かう。
彼女の場合は、夫が離縁に応じてくれなくて藁にも縋る思いでという事で、縁切り寺へ。

じょごは道中で足を挫いたお吟を介抱した事から親しくなり、共に東慶寺を目指す。
しかしあと少しというところで、追手らしき男が迫ってきた。
とっさにその男をぶん殴ったじょご。

じょごの一撃で気絶させられた男の名は、信次郎
正体は彼女たちの追手ではなく、親戚の柏屋の主人・ 源兵衛を頼ってやって来た医者見習い。
声をかけたのは、お吟のケガに気付いて気になったから。
元々は江戸に住んでいたが、町中で罪人を処罰中のお上にヤジを飛ばして逃げて来たらしい。
ほとぼりが冷めるまで、源兵衛の家で居候をするつもり。

縁切り寺に入る前に、まずは御用宿で事情聴取を受けなけらばならない。
今でいうところの家庭裁判所。

ここで逃げてきた女性を受け入れるかどうかが判断されるという仕組み。

誰でも無条件で受け入れていてはパンクしてしまうので、これは必要ですね。
ここでは、柏屋がその役割を担っている。

聴取の最中にもう一人、寺に入る事になった女性がいる。
突然柏屋に逃げ込んできた、剣術道場の主人の妻で女侍・ゆう

女性が侍になる事が出来たのかと調べてみると、武家の娘の中で稀に実在したそうな。
ゆうは実家の剣術道場をガラの悪い男に乗っ取られ、無理やり結婚させられた不幸な女性。
彼女も侍の身分を捨て、寺に入る事を決意。

聴取の結果、お吟・じょご・ゆう の三人は東慶寺への入山が認められる。

人生、色々ですね。

駆け出し男の名前は信次郎

ところで、信次郎という人物は医者見習であると同時に戯作者見習いでもある。
今風に言えば、研修医兼小説家の卵。
様々な言葉を知っているだけではなく、オリジナル作品も書いているという。

そのスキルが、妻を取り戻そうと柏屋に乗り込んできた男たち相手に大いに役立つ。
頭の中でとっさに嘘のエピソードを作り上げ、さも事実であるかのように話して相手を無理やり納得させてしまう。
以後、信次郎は交渉役としても重宝される。

昔は医師免許なんてものが無かったので、ある程度の修業を積めば誰でも医者を名乗ることが出来たみたいで、中にはヤブ医者も結構な割合で存在していたとか。
ただ、藩によっては登録制度があっそうです。

彼の場合はどうやら、ある程度の医療技術を持っているみたいで、時々尼寺に呼ばれる。
でも尼寺は基本的に男子禁制なので、女体を見ないように目を閉じたまま診察とか、命がかかっているのにそれ以上に掟を重んじる風潮が非常にめんどくさい。

この時代はまだ命よりも重い事柄がいくつも存在していて、人々の多くはそれを尊重。

侍なんて、えっそんな事で!? というような驚く理由で切腹したりとか、命よりも名誉の方が重んじられていた。
現在のサラリーマンなら何か失敗をしたら最悪でもクビ程度で済むのに、武士は腹を切らないといけない。
今の価値観とは全く違って、恐ろしい時代ですね。

江戸時代には「切り捨て御免」という武士の特権があったみたいですが、これにも決まり事があって、耐え難い侮辱を一般庶民から受けた場合にのみ許されるけど、後になって奉行所などで色々と取り調べを受けた上で正式に認められなければ、辻斬り(通り魔)という扱いになり罰せられるとの事。

無闇やたらに道行く人を斬りまくって、「またつまらぬものを斬ってしまった・・・」とか言っていたら、場合によってはその本人が切腹しなければならない事態になっていた。
一般人に対して何をやっても許されるわけではなかったという事。

たとえ侍でも離縁を望む妻を無理やり寺から連れ戻す事は出来ないし、そんな事をすれば変な噂が立って家名に傷がつくので我慢しなければならなかった。
という事でしょうか。

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大泉洋のイメージ

今ではすっかり日本を代表する俳優になった大泉洋だけど、私が大泉さんを知ったのは『水曜どうでしょう』という北海道のローカル番組。

私が住む関西でも番組が放送されていて、番組内でディレクターと罵り合ったりモノマネを披露したり、当初は完全に芸人さんだと思っていた。

ホンダのカブに乗って日本を縦断させられたり、行き先も知らされずに日本のみならず海外にまで連れて行かれて色々とやらされたり、大泉さんがひどい仕打ちを受けるのが番組の名物。

大泉さんの原点ともいえる『水曜どうでしょう』を知らない人はぜひ一度観て頂きたい。

NetflixU-NEXT等の動画配信サービスでいくつかのシリーズが配信されていますが、私はDVDで楽しんでいます。

まあ全部は持っていませんけどね。

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