
アメリカ南北戦争終了から数年後、猛吹雪の影響により気の知れない者同士でけん制し合いながら山小屋で一夜を過ごす事になった8人。
敵、味方、正義、悪とか、そもそも誰が主人公とか、そんな事はどうで良い。
重要なのは生き残る事!
『ヘイトフルエイト』あらすじ
猛吹雪が収まるまで山小屋で過ごす事になった8人の人物たちの油断できない人間模様。
お互いの素性を知らない者同士が探り合いながら駆け引きを続ける内に、殺人事件が発生!
【見どころ】怪しい者しかいない山小屋
賞金稼ぎ、保安官、死刑執行人、賞金首の他にも怪しい人物だらけ。
【主要登場人物 / キャスト】登場人物全員が怪しい
感想(ネタバレ含む)誰も救われない・・・笑)
まず最初に言えるのは、サミュエル・L・ジャクソンはスキンヘッドの方が似合っている。
ヒゲは問題ないけど、髪は剃った方が絶対に良いと思う。
帽子を被っていれば特に違和感はないけど、脱いだ時はちょっと老人感が凄かった。
映画公開時の2015年の時点で65歳なので年相応と言えますけどね。
この作品は168分で非常に長く、鑑賞するには覚悟が必要。
クエンティン・タランティーノ監督の作品は総じて長いですがこの作品も例に漏れず。
飲み物やお菓子を用意して、途中で何度か休憩を挟む感じで観るのがオススメ。
残り1時間位からはあっという間だったけど、冒頭から3分の2までが少々長く感じました。
時代設定は南北戦争終結から数年後なので1860年代後半ですかね。
日本は江戸時代の頃ですな。
登場人物全員が怪しい
主人公のウォーレスは賞金稼ぎ、ジョン・ルースも同じく賞金稼ぎでデイジーという賞金首を町まで連行している途中。
ここまでは問題ないのだけど、その他の登場人物がみんな自称〇〇なので最後まで疑心暗鬼になります。
- 自分の事を新任の保安官と名乗る男
- イギリス紳士風の不自然に愛想の良い男
- 作ったコーヒーが絶望的にマズイ髭男
- ジェロニモっぽい先住民風の男
- 謎の老人
この作品は「誰が味方で誰が敵か」という視点で観ないといけない。
タランティーノ作品は、そもそも正義の存在なんてあまり登場しません。
何なら主人公のウォーレンも見方によっては悪人です。
「正義が悪を倒す」ではなく、どちらが生き残るかという感じでしょうか。
誰が何を言っても嘘か本当か分からない。
真実を言っても信じてもらえなかったり、作り話で相手が動揺する事もある。
まさに腹の探り合いですよ。
そもそも「お前ら本当は何者やねん」と思いながらお互いに銃を向け合っていますからね。
最終的にネタばらしで人間関係はハッキリしますが、途中までは多くの人が騙されるはず。
勝者なんているのか分からない独特なオチが面白かったですが、後から現場を見た人達はどう感じたのか気になります。
知らない人達からすれば、一体何がどうなればこうなるのかって話ですよ。
警察関係者が現場検証しようにも、意味が分からないでしょうね。
この人がこうなっているのに、こっちの人はなぜこんな感じなの?
いやこの人、首から上ないやん。

後日の現場検証をめっちゃ見てみたい。
時代設定が150年前の話だから、地区担当の保安官が事件の記録を闇に葬りそうですけどね。
『ヘイトフルエイト』を配信しているサブスク
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