『アメリカン・ハッスル』あらすじ・感想 | 野心家の捜査官に付き合わされた哀れな詐欺師

『アメリカン・ハッスル』の詳細情報

公開年  : 2013年
上映時間 : 2時間 18分
製作国  : アメリカ合衆国
監督   : デヴィッド・O・ラッセル
キャスト : クリスチャン・ベール / ブラッドリー・クーパー / エイミー・アダムス / ジェレミー・レナー / ジェニファー・ローレンス 他

『アメリカン・ハッスル』登場人物(キャスト)

アーヴィン・ローゼンフェルド(クリスチャン・ベール)
危ない橋は渡らないタイプの詐欺師。
クリーニング店を経営。

リッチー・ディマーソ(ブラッドリー・クーパー)
功名心が強いFBI捜査官。
アーヴィンとシドニーの罪を見逃す代わりに協力するよう司法取引を持ち掛ける。

シドニー・プロッサー(エイミー・アダムス)
アーヴィンのビジネス・パートナー兼愛人。

カーマイン・ポリート(ジェレミー・レナー)
ニュージャージー州のとある都市の市長。
誠実な政治家で子だくさん。

ロザリン・ローゼンフェルド(ジェニファー・ローレンス)
アーヴィンの妻。
ヒステリックな性格でちょっと面倒臭い。

ヴィクター・テレジオ(ロバート・デ・ニーロ)
大物マフィア。
簡単には他人に騙されない百戦錬磨のヤリ手。

ストッダード・ソーセン(ルイ・C・K)
慎重派の性格でリッチーとそりが合わないFBIの上司。

あらすじ | 実話を基にした、おとり捜査

詐欺師のアーヴィンは仕事のパートナーであるシドニーと共にFBI捜査官のリッチーに目を付けられ、おとり捜査に協力する代わりに罪を見逃すという司法取引を持ち掛けられる。

ニュージャージー州アトランティックシティで開発が進むカジノタウンの利権に絡む政治家の収賄事件をめぐる実在の話に基づいて制作された作品。

感想(ネタバレ含む) | イカれた捜査官とマトモな詐欺師

主人公のアーヴィンは融資詐欺などを繰り返して利益を得ている詐欺師。
そして相棒はシドニーという女詐欺師で、愛人関係でもある。

この二人がある日、FBIに目を付けられてしまって罪を見逃す代わりに自分達に協力するように言われる訳です。

拒絶したら塀の中に入る事になるので、もはや協力せざるを得ない状況。

詐欺師の二人を協力させたのは、蛇の道は蛇的な意味合いで悪い奴を騙すには自分達も悪い奴を利用した方が良いという理由からですかね。

悪いハッカーをホワイトハッカーに変えてしまう手法ですな。

慎重派の詐欺師と大胆不敵なFBI捜査官

今回FBIに協力させられる羽目になった詐欺師のアーヴィン・ローゼンフェルドは、ターゲットを慎重に絞って自分達が捕まらないように仕事をする堅実派の仕事人タイプ。

まあやっている事は犯罪だけど、スキマ産業的にニッチな所を狙って仕事を重ねている男。

そんな彼がFBI捜査官に目を付けられて協力する事になるのだけど、今まで絶対的に関わる事を避けてきた政治家やマフィアを相手におとり捜査をしなければならなくなった。

アーヴィンに司法取引を持ち掛けたのはFBI捜査官のリッチーという男。
この人は大胆不敵な作戦ばかり発案するイケイケ過ぎるヤバい性格で、どちらが詐欺師なんだか分からなくなってくる。

リッチーは手柄を挙げようと躍起になっているので、利用できるものは何でも利用する。
そんな彼の作戦に巻き込まれたのがカーマイン市長。

カーマイン市長は地元経済を活性化させるためにカジノタウンを作ろうと頑張っている誠実な政治家なのだけど、リッチーのせいで汚職の片棒を担ぐことになってしまった気の毒な人物。

アーヴァインは市長に対して申し訳ないという気持ちを持っている様子なのに、リッチーはとにかくマフィアや汚職政治家を逮捕する事に情熱を燃やしていて市長でさえ捨て駒のような認識。

FBIのような組織というのは、リッチーみたいなタイプの方が出世するのでしょうかね!?

アーヴィンの妻が危なっかしい

前半はアーヴィン&シドニーの詐欺師コンビとリッチーが協力体制を築いて順調に作戦を進めて行くのだけど、後半に入るとヒステリック系のヤバい女であるアーヴィンの妻ロザリンが場をかき乱す。

この人は自分の思い通りにならないと機嫌が悪くなる、いわゆる面倒な女。

しかも周囲に怪しまれない為にはパーティーに彼女も連れて行かないといけない状況になったりして、ヒヤヒヤの連続。

それにしても、アメリカのパーティー文化って本当に凄いですね。
初対面の人との仲を縮めるためにはパーティーというイベントが最適なのかも知れないけど、学生時代はパートナーを見つけるために参加して、大人になったらビジネスであっても夫婦同伴で参加したりして、どんだけパリピやねん。

夫婦同伴の大人のパーティは日本のビジネスでいう接待みたいな側面もあるのでしょうか。
相手が配偶者を連れてくる場合はコチラも合わせないといけない。

まあ何にしても面倒な文化ですな。

この映画では政治家やマフィアの関係者がいる中にロザリンを連れて行くことになり、しかもその場で癇癪(かんしゃく)を起されてさあ大変という感じになります。

こういうタイプの人は相手が大物であろうとそんなのは関係なしに自分の主張を通そうとするから始末が悪い。
俗にいう“地雷女”というやつですかね。

相手が闇の世界の住人だけに作戦がバレたら命が危ないというのに、よりにもよってロザリンをパーティーに連れて行かなけらばならないという不幸ですよ。

しかもこの女、マフィアの一員と思われる男とイイ感じの雰囲気になりやがった(笑)

この作品は実話に基づいて制作された

この映画は1979年に実際に起きたアメリカの「アブスキャム事件」が題材。

当時のFBIが本物の詐欺師を使ってカジノ利権に絡む汚職で数多くの政治家を摘発した事件で、メルヴィン・ワインバーグという実在の詐欺師がFBIに協力したそうな。

他の登場キャラクターが実在の人物をモデルにしているのかどうかは不明だけど、当時の捜査関係者はメルヴィンを含めて相当に危険な目に遭ったそうです。
相手は政治家やマフィアですからね、絶対に関わっちゃイカン人達ですよ。

ところで、『アメリカン・ハッスル』は2014年の第86回アカデミー賞に10部門もノミネートされたにも拘らず全て他の作品に持って行かれてしまって、無冠に終わったという悲しい作品なのです。

『それでも夜は明ける』・『ダラス・バイヤーズクラブ』・『華麗なるギャツビー』・『ゼロ・グラビティ』等の作品に敗れてしまった・・・。

ここまで豪華な出演者を揃えておいて何も賞を獲れなかったって、逆に凄いですね。
史実を基にした作品だけど、いくつか実際とは異なる点があるみたいなのでそこがマイナス評価になったのかも知れませんな。

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