この映画の主人公は、韓国出身でヒルトンホテルの料理長も務めたロイ・チョイという人がモデルになっている実話をモチーフにした作品。
ロイさんはアメリカでフードトラック文化を作った第一人者として知られていて、主演のジョンに料理指導をしている様子がエンドロールシーンに収録されています。
一流の料理人が勤めていたレストランをクビになり、その後フードトラックで再出発を始めるという内容で、後半からはトントン拍子に進むので観ていて楽しくなるロードムービーでした。
『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』あらすじ
有名レストランの総料理長を務めるカールは、毎日同じメニューしか提供しないオーナーの方針に反発して店を辞めてしまう。
その後、元妻イネスの提案で故郷マイアミを訪れた時に食べたサンドイッチに感動し、フードトラックでサンドイッチを移動販売する事を決意する。
【見どころ】家族や仲間と人生の再出発
【主要登場人物 / キャスト】ラムジーは本質を見極める男
感想(ネタバレ含む)悪い人が出てこない優しい映画
始まった時点でカールとイネズは離婚している状態の元夫婦だけど、この二人がなぜ離婚したのか分からない位に関係は良好な雰囲気だった。
お互いに仕事の比重が大きくなって、いわゆる前向きな離婚をした感じでしょうか。
カールとイネズの間には10歳の息子パーシーがいて、二人から溺愛されています。
パーシーからするといつかまた両親と一緒に暮らしたいと思っているだろうけど、そこは大人の事情というやつですね。
この親子が再び一緒に暮らし始めたような描写はなかったけど、最終的にカールは息子だけではなくて元妻との絆も取り戻したのだと思います。
ポスター画像に楽しそうに映っているのが親子三人と助手のマーティン。
これだけでも、この物語の結末がハッピーエンドだと想像ができますよね。
ビジネス優先のオーナーと対立するカール
レストランの総料理長として腕を振るっていたカールですが、レストランのオーナーが変化を嫌う性格で毎日同じメニューを客に提供するように指示する頭の固い人物であるせいで対立してしまいます。
オーナーシェフなら自分の店だから好き勝手に料理を作れるのだけど、悲しい事に雇われシェフは立場が弱いので経営者に従わざるを得ません。
オーナーの考え方もビジネスという観点から考えると理解できます。
変わらない味を求めて店に来る常連客がいますからね。
ただカールは常に自分の料理をアップデートしたいという考え方。
そうなるとやはり立場上はカールが店を辞めざるを得ないのでしょうね。
サラリーマンは立場が弱くて大変・・・
料理人は芸術家のような側面があるので、雇う側も自分の経営方針と照らし合わせてどのような人物なのか見極めないといけないのが難しいところですな。
SNSでバズリまくるフードトラック
この作品内で起こる騒動はSNSを通じて発生します。
一度インターネット上に情報が出回ってしまえば、もはや完全に消去するのは事実上不可能なのが怖いところ。
良い情報が出回って共感してくれる人が増えれば嬉しいけど、悪い情報が拡散されたらシャレになりません。
フードトラックを始めた後半からはパーシーが宣伝部長として活躍。
といっても子供らしく毎日の出来事をネット上に公開しているだけなのだけど、SNSに関しては誰の許可も取らずに勝手に投稿していたみたいなので、そこはちゃんと教育が必要ですね。
でもパーシーはカールから、
「料理人になりたいのなら、ゴミ掃除など嫌な事もやらないといけない。」
といった大切な事を学び成長している賢い少年なので大丈夫でしょう。
カールも父親として成長しているように思えるし、イネズがカールと復縁を決意する日は近いのかも知れません。
ところで、中盤に登場したお巡りさんが勤務中にプライベート用の写真を撮りまくっていたけど大丈夫なのかな?
アメリカ人は陽気で羨ましい。
日本の警察官なら確実にクビになる案件です。
映画『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』を配信しているサブスク
『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』は動画配信サービスやレンタルDVDで鑑賞できます。
ネット配信のサブスク「U-NEXT」や「アマプラ」で大抵の人気作品が配信されているのですが、アマプラは見放題対象から外れているレンタル作品が多いので、個人的には見放題作品が多いU-NEXTをオススメします。
サービス名 | 月額料金(税込) | 同時視聴できる端末数 | 無料お試し期間 |
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U-NEXT | 2,189円 | 4台 | 31日間 |
Amazonプライム | 600円 | 3台 | 30日間 |
個人的にもう一本のオススメ作品、家族の絆を取り戻すロードムービー「リトル・ミス・サンシャイン」も一緒にサブスクで視聴してみて下さい。