『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』あらすじ・感想 | レイ・クロックという怪物

『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』の詳細情報

公開年  : 2016年
上映時間 : 1時間 55分
製作国  : アメリカ合衆国
監督   : ジョン・リー・ハンコック
キャスト : マイケル・キートン / ニック・オファーマン / ジョン・キャロル・リンチ / リンダ・カーデリーニ / パトリック・ウィルソン / B・J・ノヴァク / ローラ・ダーン 他

『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』 登場人物(キャスト)

レイ・クロック(マイケル・キートン)
シェイクミキサーのセールスマンをしていた時に小さなハンバーガー店「マクドナルド」と出会い、画期的なシステムに魅了され、経営者のマクドナルド兄弟にフランチャイズ化を提案。

リチャード・J・マクドナルド / ディック(ニック・オファーマン)
マクドナルド兄弟の弟。
保守的な性格で、レイの提案にもあまり乗り気ではなかった。

モーリス・マクドナルド / マック(ジョン・キャロル・リンチ)
マクドナルド兄弟の兄。
基本的に一歩引いた立場から物事を見守る、温厚な性格の人物。

エセル・クロック(ローラ・ダーン)
レイの妻。

ジョアン・スミス(リンダ・カーデリーニ)
レイ同様に野心を秘めた女性。

ロリー・スミス(パトリック・ウィルソン)
事業家をしているジョアンの夫。
レイに賛同してマクドナルドのフランチャイズに加盟する。

ハリー・J・ソネンボーン(B・J・ノヴァク)
運転資金に行き詰まっていたレイに手を差し伸べた人物。

あらすじ | マクドナルド兄弟とレイ・クロック

1954年、シェイクミキサーのセールスマンのレイ・クロックは、商品を大量注文してきたハンバーガー店「マクドナルド」を興味本位で訪れる。

そこは合理的なシステムでスピーディに商品を提供する画期的な店であり、すぐさま経営者の兄弟を食事に誘い詳しい話を聞き出す。

その後、店の大規模フランチャイズ化を兄弟に提案し契約にこぎつけたレイだったが、次第に兄弟との経営方針の違いから溝が深まっていき独自の行動をとり始める。

感想(ネタバレ含む) | ビジネスの世界は残酷

誰もが知っているマクドナルドの誕生秘話を描いた実話に基づいた映画。
ハンバーガーをスピーディーに提供するシステムを考案したのは間違いなくマクドナルド兄弟だけど、世界的な大企業に成長させたのはレイ・クロックという人物。

有名なハンバーガーチェーンの誕生秘話が実に興味深かった。
前半はマクドナルド兄弟と何となく上手くやっていたレイだったけど、後半からは完全に悪者と化してしまっている。

ビジネスの世界は、キレイ事だけではどうにもならないという事なのでしょうかね。

この作品で不憫なのは兄マックと弟ディックのマクドナルド兄弟と、レイの妻エセル
エセル夫人はどこかで見た人だと思ったら、スター・ウォーズのホルド中将です。

え、ホルド機動で有名なあの英雄をご存じない?
そんな方はこちらをご覧ください↓

他の登場人物は野心家が多い印象。
まあもう一人不憫な人物を挙げるとするならば、ロリー・スミスでしょうか。
気が付けば奥さんをレイに持って行かれちゃっていますからね。

つまりレイは献身的に支えてくれたエセルさんを捨てた訳です。
こんな男、ホルド機動をお見舞いしてやればよかったのに(笑)

一発逆転を夢見るセールスマン

「マクドナルド」と出会う前のレイ・クロックは、自社開発のシェイクミキサーを訪問販売でセールスしては断られ続けるという商売に行き詰まっている男。

シェイクミキサーの前にも色々とやっていたみたいだけど、どれも上手くいかなかったようです。
こういう人っていますよね。

しかし彼の長所は執念深いところ。
何度失敗しても新たな事業で成功を夢見る粘り強さを持っている。
言い方を変えると“諦めが悪い”という事になるのだけど、評価は人それぞれ。

普通のサラリーマンなら毎月給料をもらって安定的な生活が出来るけど、レイの場合は自分で事業を立ち上げて一獲千金を夢見ているので、そんな生活に興味は無い訳ですよ。

そんな時に出会ったのが「マクドナルド」という小さなハンバーガー店。

レイが店を初めて訪れた時点で現在のマクドナルドの原型が出来上がっていたのが凄いですね。
1954年の時点で町の小さなハンバーガー屋さんが、注文からたったの30秒で「お待たせしました」とお客さんに商品を提供できるシステムを作り上げていたという事実。

他のレストランと違って取り扱っているのがハンバーガー・ポテト・ドリンクの3種類だけというシンプルなものだけど、これが地元の人たちに大受け。
そして皿やナイフ・フォークといったものを廃止して、紙に包んだハンバーガーをそのまま食べるスタイルを確立したのもマクドナルド。

確かに合理的ですね。
日本で例えると、おにぎり屋さんみたいなものでしょうか。
おにぎり・漬物・お茶しか扱っていない持ち帰り専門店といった感じですかね。

マクドナルドの画期的なシステムを見て体に電撃が走ったレイは、経営者のマクドナルド兄弟にフランチャイズ化の提案をするのだけど、実はもうやっていたという衝撃の事実が発覚(笑)

でも何だかよく分からないけど、上手くいっているような感じではなかった。
いくらシステムが優秀でも他の面で欠点があったみたいです。
経営というのは人材の管理能力とか総合的なバランスが大切ですからね。

マクドナルド兄弟はアイデアマンだったけど、経営者としてどうだったのか。
本店はたいそう儲かっていたみたいなので、経営者としても優秀だったのは間違いないはずなのですが、フランチャイズ店を他人任せにし過ぎたことが問題だったのでしょうか。

お客さんからの要望があったからといってメニューを増やしてしまうのは失敗の元。
中にはフライドチキンを売り出した加盟店もあったそうな。
こういう店は早々にダメになってしまう典型です。
本部の方針通りシンプル・イズ・ベストでやっていくのが結局は最善の経営手法という事ですよ。

野心を見せるレイ・クロック

最初は自分がフランチャイズ店のオーナーになって店の掃除とかをして頑張っていたのに、途中から野心を抑えきれなくなってしまったレイ。

こうやればもっと合理的にできる、こうすればもっと儲かる・・・
もうね、この人は途中から完全に拝金主義者と化してしまった。
ヘタにお金を持ってしまうと、人間の本性が現れますね。
そして欲深い人間の周りには同様の人間が寄って来るのが世の常。

元の契約はマクドナルド兄弟の承認が無いと色々と変更は出来ないものだったのに、周囲に悪知恵を付けられたレイは抜け穴のような方法で最終的にマクドナルドのフランチャイズの全権を握ってしまう。

これですよ。
もはやレイは約束すら反故にしてしまうクズに成り下がってしまった。

マックとディックは最初は激怒していたけど、もはや自分達が勝てる相手ではなくなったと悟って諦めてしまう。
二人は自分達の味を守りたくてあえて大規模な経営をしなかったのに、レイと関わったばかりに。

気の毒な話ですな。

兄弟が経営権を手放した時に元々やっていた店(レイが最初に訪れた店)は唯一手元に残ったそうでマクドナルドの商標が使えないので「Big M」と店舗名を変えて経営を続けていたみたいだけど、数年後にレイが隣にマクドナルドの店を建てるという完全な嫌がらせをしてきたせいで閉店に追い込まれたそうな。

無慈悲な男ですね。
そして器が小さい。

未だにマクドナルド家はレイを恨んでいるそうですよ!?

さすがに「お前たちはもう用無しだ」的な切り捨て方をした関係上、子孫に恨まれても仕方がありません。

自分達の味を守る事を大切にしていたマクドナルド兄弟と、世界的にフランチャイズ展開していきたいレイ。
もう最初から両者は相容れない存在だったという事ですな。

私はマクドナルドのハンバーガーを時々食べますが、創業当時のマクドナルド兄弟のハンバーガーとシェイクがどんな味だったのか気になります。

ちなみに調べてみたところ、マクドナルド兄弟もしたたかな面があったみたいで100%レイが悪者という感じではなかった。
まあ勝者はレイだろうけど、創業者兄弟も一矢は報いている感じ。
アメリカの資本主義社会では、やはり資金力が何よりモノを言うという事ですね。

という事で「マクドナルド」を乗っ取り、世界的チェーンに育て上げた男の物語でした。

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レイ・クロックが残した言葉

執念と覚悟があれば無敵
これは成功するたった1つの方法だそうな。

天才だとしても報われるとは限らない、学歴だって役に立たない事が多々ある。

大切なのは諦めない事と覚悟を持つこと。

“継続は力なり”という感じですかね。

レイ・クロックがマクドナルドと出会ったのが52歳の時だったらしいので、まさに執念ですね。
何を始めるにしても遅いという事は無い。
とにかく諦めない事!

まあ彼の場合は完全にイメージとしては悪者だけど、成功者なのは間違いない。

好き嫌いはともかく、レイ・クロックのような人が日本の政治の世界には必要な気がします。
昭和の時代には怪物なんて呼ばれる危なっかしくも強いリーダーシップを持つ政治家がいたと思うのですが、どうして今の日本はこうなってしまったのか。

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