『オットーという男』あらすじ・感想 | 幸せなひとりぼっちのリメイク版

スウェーデンの映画『幸せなひとりぼっち』をトム・ハンクス主演でハリウッドがリメイクした作品。

ルールを守らない者が嫌いな昭和の頑固おやじの様な人物オットーが、向かいに越してきた空気を読まない女性マリソルによって、心の奥に隠していた本来の優しさを取り戻していくヒューマンストーリーです。

『オットーという男』の詳細情報
  • 公開年  : 2022年
  • 上映時間 : 2時間 6分
  • 製作国  : アメリカ合衆国
  • 監督   : マーク・フォースター
  • キャスト : トム・ハンクス / マリアナ・トレビーニョ / レイチェル・ケラー / マヌエル・ガルシア=ルルフォ 他

『オットーという男』あらすじ

妻に先立たれ自殺願望を持つオットーは、自殺を試みるたびに向かいに越してきたマリソルの間の悪い訪問で断念させられる。

曲がったことが嫌いで家の周囲をパトロールする事が日課のオットーは町の嫌われ者だけど、不本意ながらも向かいに越してきたマリソル一家と関わる内に、徐々に心の内面に変化が生まれ始める。

【見どころ】オットーは偏屈だけどお節介焼きな性格

  • 最初はただの偏屈親父に見えるオットーだけど、実は心優しい人物
  • マリソルがグイグイ来るタイプなので、オットーは勢いに押されて依頼を断れない
  • トミーは悪い人間ではないけど、色々とポンコツ(笑)

【主要登場人物 / キャスト】マリソルは究極のポジティブ思考

  • オットー(トム・ハンクス)
    鉄鋼会社を退職して一人で暮らしている63歳の男。
  • ソーニャ(レイチェル・ケラー)
    半年前に病気で亡くなったオットーの妻。
  • マリソル(マリアナ・トレビーニョ)
    オットーの向かいの家に引っ越してきた女性。
    何事にも前向きな性格。
  • トミー(マヌエル・ガルシア=ルルフォ)
    マリソルの夫。
    車の運転や日曜大工が下手でポンコツ気味。

感想(ネタバレ含む)マリソル一家はオットーにとって天使かも

自転車を30秒だけ駐輪場の少し脇に置いていただけで説教をしてくる面倒なオッサンが主人公のオットーという人物。

他にもゴミの分別や犬の糞の後始末など、間違った事を言っている訳ではないのだけど口うるさくて周囲から煙たがられる存在。

1ミリのズレも許さない位の勢いで注意されたら言われた側もムッとなるので、多少柔らかな言い回しで諭したら良いのではないかと思いますがオットーは自分から折れる事はしません。

今時こんな昭和の頑固おやじの様な人は絶滅危惧種だけど、自分の勝手なルールを押し付けているのではなくみんなで決めたルールを守るように周知して回っているだけなので、必要な存在でもありますよね。

オットーは半年前に奥さんを亡くしていて、偏屈おやじになったのは最近かも知れないけど若い頃から曲がったことが嫌いな頑固者だったようです。

付き合いの長い近所の住民は不愛想な性格も含めてオットーという男を理解して見放す事はしません。

気にかけてくれる人が居るという事は、悪い人ではないんですよ。
近所の奥さんに頼まれたらブツブツ文句を言いながらも暖房を修理してくれるし。

最愛の妻であるソーニャが亡くなって心を閉ざした部分はあるけど、根は良い人なんです。

空気を読めないポジティブ過ぎる女性マリソル

オットーを変えたのは、近所に引っ越してきたマリソル一家

夫のトミーは梯子から転落して骨折するなどポンコツなので、何かとマリソルに頼られるようになるのですが、オットーは元々お節介な性格だから不愛想ながらも結局助け舟を出してしまうところが観ていて微笑ましかった。

マリソルはメキシコ系の移民でとにかく遠慮という言葉を知らず陽気でポジティブ思考、そして人間は助け合って生きて行くのが当然だと考えていて、どこかの偏屈おやじとは真逆の存在。

この映画の一番のキーパーソンはマリソルなんですよ。

亡き妻に執着してウジウジしているオットーは何度か自殺を試みるのだけど、マリソルからの“空気読めない攻撃”を受けて全て失敗に終わります。

オットーと同様にマリソルのようなタイプも今の時代は希少種ですね。

そしてマリソルだけではなく彼女の娘二人の存在も大きかった。

子供は大人の事をしっかりと観察するので、オットーに懐いたという事は本当は善人であると見透かされた訳ですよ。

子供の観察眼は鋭いですからね。

さらに近所の野良猫からも懐かれていて、もはや彼が心優しい男である事は間違いない。

動物や子供に懐かれる人に、悪い人は居ません。

孤立しがちなオットーにお節介を焼きまくるマリソルの家族全員が、夫を心配した妻ソーニャから派遣された天使だったのかも!?

もしかすると、あの猫はソーニャだったりして(笑)

映画『オットーという男』を配信しているサブスク

観終わると心が温かくなる映画『オットーという男』はスウェーデンの映画『幸せなひとりぼっち』のリメイクなので、原作と観比べてみるのも面白いと思います。

どちらも「U-NEXT」などのサブスクで配信されているはずですが、見放題対象から外れて追加料金が必要なレンタル作品になっている可能性があるので入会前に公式サイトで事前確認を忘れないでください。

サービス名月額料金(税込)同時視聴できる端末数無料お試し期間
U-NEXT2,189円4台31日間
Hulu1,026円4台
Amazonプライム600円3台30日間
各サービスの詳細は別途解説記事を参考にしてください。
U-NEXT(ユーネクスト)の特徴
デメリット
  • 月額料金が他のサブスクに比べて2,189円と高い!
    しかし毎月自動付与される1,200円分のポイントを活用すると、実質の月額会費が989円となるので考えようによってはお得だと思います。
メリット
  • 取り扱っている作品が豊富で見放題作品が多い。
  • 電子書籍も配信しているので原作と一緒に楽しめる。
  • 1人が契約するだけで、4端末で同時に利用できる。
  • 無料お試し期間が31日間あるので、じっくり試せる。
Hulu(フールー)の特徴
デメリット
  • アマプラやU-NEXTと比較すると映画の取り扱いが少ない。
  • 無料お試し期間がないのが残念。
メリット
  • 1人が契約するだけで、4端末で同時に利用できる。
  • 日本テレビ系列の過去のドラマ・アニメ・バラエティ番組等を楽しめる。
  • 日テレ系動画コンテンツのスピンオフ作品が独占配信されている。
  • 読売巨人軍の公式戦主催(ホーム)試合をリアルタイムで楽しめる。
  • 「ディズニープラス」とのセットプランがお得。
Amazonプライムビデオ(アマプラ)の特徴
デメリット
  • 「プライムビデオ」は見放題対象外のレンタル作品が結構多い。
  • プライム会員を退会すると、全ての特典を利用できなくなる。
    ※プライムビデオの単独入会は不可。
メリット
  • 月額料金が他のサブスクに比べて600円と安い。
  • 1人が契約するだけで、3端末で同時に利用できる。
  • プライム会員になると「動画見放題」の他に「音楽聴き放題」など様々な特典を同時に利用できるようになる。
  • 無料お試し期間が30日間と長く、時間をかけて検討できる。

今作の主演トム・ハンクスは様々な作品に出演している名俳優ですが、伝説の歌手エルヴィス・プレスリーの伝記映画で演じたパーカー大佐の役も印象的でした。

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トム・ハンクスとは関係ないですが、悩めるオジサンが主役の『ペーパーマン』もオススメ。
演じているのはジェフ・ダニエルズという俳優。
悩める少女役でエマ・ストーンが共演しています。
そしてオジサンが作り出した妄想の存在を演じているのはライアン・レイノルズ。
※コメディ作品に見せかけたヒューマンドラマです(笑)

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