売れない貧乏役者と裏の世界で生きるヒットマンの人生が入れ替わるコメディ映画。
入れ替わった二人の性格は正反対で、いい加減な性格の貧乏役者が緻密な計画を要する裏の仕事でグダグダになり、几帳面な性格のヒットマンが役者として頭角を現していきます。
お互いの人生が入れ替わった理由はオカルト的な事ではなくて、ちょっとした事故が原因。
堺雅人と香川照之の掛け合いがメチャクチャ面白いです。
『鍵泥棒のメソッド』あらすじ
貧乏役者の桜井は銭湯の脱衣所で偶然見かけた金持ちそうな男が洗い場で気絶しているのを良い事に、盗んだ鍵で男のロッカーを開け荷物一式を持ち去ってしまう。
その後、謎の男の正体が判明し桜井は絶体絶命の窮地に陥る。
【見どころ】いい加減な男と几帳面な男の人生が入れ替わる
- 几帳面な男が適当な性格になると、大変な目に遭う
- 適当に生きてきた男が几帳面な性格になると、人生を軌道修正できる
- 工藤のコインパンチが恐ろしい
【登場人物 / キャスト】工藤の手下はポンコツ
感想(ネタバレ含む)桜井とコンドウの人生が入れ替わる
桜井は役者の勉強の為に買った本も数ページだけ読んでそれ以降はほったらかしのいい加減な性格。
謎の男・コンドウは几帳面かつ生真面目。
つい出来心でやってしまった事が大変な事態になってしまった貧乏役者と、銭湯で転倒して頭を打った事で記憶喪失になった闇の便利屋の人生が入れ替わってしまった。
桜井は盗んだロッカーのカギで入手した謎の男の財布の中の金を使い、複数の知り合いを訪ねて借りていた金を全員に返済。
普段お金を持っていなかった人が突然大金を手にすると、どう使って良いのか分からない感じになるのは何となく共感出来ます。
借金返済以外にお金の使い道が思いつかない。
贅沢の仕方が分からないのか食事はビールとカップラーメン。
高い買い物がしたくても、まず何処に売っているのか分からない(笑)
まあ、そんなものですよね。
そして、ある一本の電話がきっかけで謎の男の正体を知った桜井。
よりにもよって、とんでもない人物の鍵を盗んでしまいましたな。
記憶喪失の人は、ほんの些細なきっかけで元の記憶を取り戻す事があるそうな。
思い出の曲だったり、過去に訪れた事がある場所だったり。
あと匂いとか食べ物の味とかも。
コンドウも、あるきっかけで完全復活してダメ男・桜井の前に現れます。
本人が記憶喪失の内に好き放題やらかしたものだから、大変な事になっている。
家の中の物を勝手に使ったりするのはまだ良いとしても、仕事関係でトラブルを起こしているので非常にマズイ状況。
ただのサラリーマンならどうにかなったかも知れないけど、闇の仕事をしているという事は依頼者も当然、裏の業界で生きる人物。
偽物の尻拭いをする羽目になった本物のコンドウ。
「お前何してくれてんねん!」という話ですよ。
今まで築き上げてきた裏社会でのイメージを完全に崩壊させられたわけですからね。
逆に自分が桜井だと思い込んで役者として真面目に取り組んで芽が出そうになっていたのが皮肉です。
真面目な人と不真面目な人の差
今回の入れ替わり生活で分かったのは、真面目に取り組めばどんな事でも光が見える。
逆に不真面目な男は、何をやっても上手くいかない。
他人の人生を勝手に生きようとしても、絶対にどこかでヘマをする。
だって不真面目なんだもの。
几帳面過ぎるのも息が詰まるけど、不真面目過ぎるのは絶対に良くない。
本物の桜井が役者として今まで成功できなかったのは才能的な事ではなくて、性格の問題。
悪党という程ではないけど、とにかくセコい。
他にも全体的に適当過ぎる。
そもそも台本を真面目に読まないっていうんだから、そりゃダメですよ。
桜井がコンドウを装っていた数日間は、映画『アラジン』のランプの魔人がオススメしない願い事に挙げた最たる例ですね。
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いきなりお金や権力を手に入れてもそれを入手する過程をスッ飛ばしているので、うまく使いこなせない。
目の前に大金があっても使い方が分からず、カップラーメン生活を続けていた桜井。
一段ずつ階段を上って実力を身に着けた人なら、そのお金を新たなビジネス等に投資してさらに増やせる可能性があるけど、桜井の場合は間違いなく減る一方。
努力するかしないか、これが真面目な人と不真面目な人の差ですね。
映画『鍵泥棒のメソッド』を配信しているサブスク
幅広いジャンルの映画を楽しみたい場合は「U-NEXT」・「Amazonプライムビデオ」がオススメですが、邦画に関しては日本テレビ関連会社が運営しているサブスク「Hulu」も取り扱い作品が充実しています。
サービス名 | 月額料金(税込) | 同時視聴できる端末数 | 無料お試し期間 |
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U-NEXT | 2,189円 | 4台 | 31日間 |
Hulu | 1,026円 | 4台 | ✕ |
Amazonプライム | 600円 | 3台 | 30日間 |
『鍵泥棒のメソッド』の内田けんじ監督が、同じく監督を務めた『アフタースクール』もオススメ。
大泉洋・佐々木蔵之介・堺雅人が騙し合いを繰り広げるコメディ映画です。
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