時田という天才科学者が開発した【DCミニ】という装置。
これは他人と夢を共有できる、とんでもない代物。
使用方法は、頭にカチューシャ型の装置を装着して眠るだけ。
すると装置を使用している者同士が夢の世界で一緒に行動できるようになる。
そんな夢共有装置が研究所から盗まれてしまい、どうやら内部の者の犯行である可能性が濃厚であるとの結論に。
全体的に不思議な世界観で、BGMも聴いている内にクセになってきます。
あらすじ | DCミニが盗まれた
ある日、研究所から他人と夢を共有する装置【DCミニ】が盗まれてしまう。
その後、何者かが他人の夢に侵入して精神を崩壊させる事件が続発。
研究員の千葉敦子は夢探偵パプリカとして他人の夢に入り込み、事件の真相解明に乗り出す。
【見どころ】他人の夢に入り込める装置
- 他人の夢に入り込む装置が完成
- 作中に流れる怪しいBGMが気になって仕方ない
- 監督と原作者がさりげなく出演
【登場人物 / 声優】夢の世界の中のバー「ラジオクラブ」
感想(ネタバレ含む)DCミニの恐ろしさ
そういえばドラえもんのひみつ道具で、同じような物があったような気がします。
調べてみると【夢はしご】という道具が該当。
時田、やりやがった・・・
いやいや、【DCミニ】と【夢はしご】は別物なので開発者の時田が盗んだのではありません。
後者は22世紀の発明品なので、むしろ【DCミニ】こそが元祖。
近年、心の病を患う人が増加の一途をたどっていますが、もし現実に【DCミニ】が存在したならば有効かもしれません。
悪夢を見ている人の夢の中に他人が入り込んで良いイメージに書き換える事によって心の病を快方に導くセラピーがあったとしたら、予約が殺到しそう。
研究員の千葉敦子は【DCミニ】を使って実験的にそんな治療を行っている訳です。
精神の治療目的で使用するなら有効だけど、装置を盗んだ犯人の目的は全く別。
他人の夢に入り込んで精神を崩壊させて、最終的に何人か廃人にされてしまった。
ホントに表と裏と言いますか、使い方次第で真逆の効果が出る諸刃の剣ですな。
島所長も精神をやられて一時期ヤバい状態に。
この人は回復したから良かったけど、他の人は病院に運ばれた後どうなったのでしょうか!?
夢探偵・パプリカ出動
夢の世界で活動する時の敦子はパプリカという別人格になります。
そうして事件の真相を探っていくのだけど、いつの間にか夢の世界と現実の世界が混同してきておかしな状態になってくる。
まあ全体的に意味が分からない部分が多い作品だけど、装置を盗んだ犯人は夢の世界のみならず覚醒した状態でも世界をコントロールできるようになっていた。
つまり眠っていない時でも夢の世界にいるように振舞える。
現実の世界でも魔法使いのような存在になってしまうという事。
これは恐ろしいですね。
でも同時にパプリカも孫悟空や妖精みたいになっているので、犯人以外でも夢の世界の住人であればみんな同じように特殊能力が使えるみたいです。
夢の世界に店を構える【ラジオクラブ】のバーテンダー陣内&玖珂も活躍。
二人の声優は監督の今敏と原作者の筒井康隆。
このキャラクターが結構面白かった。
パプリカのセラピーを受けている粉川刑事を悩ませる“あいつ”の存在も気になる。
本人は同じ夢を追いかけていた親友と言っていたけれど・・・。
この作品の感想を一言で表すと、不思議な映画。
最終的に街は平穏を取り戻すのだけど、犯人は最後どうなったのか。
夢と現実が混同した存在の犯人は消滅したのか、それともまだ存在している!?
一応事件は解決した感じだけど、色々とどうなんでしょうね。
結論として、他人の夢に無闇に上がり込んじゃいけないという事ですよ。
心の病を治療できれば良いけど、精神崩壊の引き金にもなる。
顔色が悪い理事長だってその事を危惧してたじゃないですか。
といっても、彼の本音は別のところにあったみたいだけど。
それはそうと、どこに向かって行進しているのか分からない、あのパレードは一体何だったのか。
招き猫やタヌキの焼き物が何体もいて、蛙がドラムを叩きながら行進している変な光景。
中世のナイトや自由の女神、冷蔵庫とか郵便ポストもクネクネして歩いている・・・
あれは一体何やねん?
妖怪が大行進する百鬼夜行みたいなイメージ。
あとBGMが不思議で不気味で宗教的な感じがして、一度聞くと癖になるメロディ。
平沢進の【パレード】という曲。
・・・まあ、嫌いじゃないですが(笑)
この作品の原作者の筒井康隆は『時をかける少女』でも有名ですね。
関連記事 アニメ『時をかける少女』あらすじ・感想
関連記事 実写版『時をかける少女』あらすじ・感想
ところで、『時をかける少女』はアニメ と 実写作品 の両方が制作されましたが、『パプリカ』の実写化はどうなのでしょうか。
ネット情報によると一時期実写化が進められていたらしいのですが実現していません。
ハリウッド映画『インセプション』のクリストファー・ノーラン監督は『パプリカ』を観て影響を受けたとインタビューで語っていたそうな。
『インセプション』は他人の夢の中に入って情報を盗み出す産業スパイの話。
関連記事 『インセプション』あらすじ・感想
アニメ映画『パプリカ』を配信しているサブスク
『パプリカ』は不思議なBGMもさることながら、内容も独特な作品。
この様な作品を映像化した今敏監督もスゴイですが、原作者の筒井康隆氏が素晴らしいと思います。
筒井先生の代表作『時をかける少女』と合わせて、「U-NEXT」や「Amazonプライムビデオ」などの動画配信サービスで鑑賞してみてはいかがでしょうか?
サービス名 | 月額料金(税込) | 同時視聴できる端末数 | 無料お試し期間 |
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U-NEXT | 2,189円 | 4台 | 31日間 |
Amazonプライム | 600円 | 3台 | 30日間 |
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