
特殊な装置で睡眠中の人間の夢の中に入り込んで情報を奪う。
人間の脳はまだほとんどが未解明なので、将来このような装置が現実に開発される可能性はあると思います。
それはそうと、渡辺謙が演じるサイトーさんは善人に見えて実質的に悪役だった(笑)
『インセプション』あらすじ
人の夢の中に入り込み情報を抜き取る産業スパイが、逆に潜在意識にアイデアを植え込み行動を操作する仕事を依頼される。
【見どころ】夢の中に入り込む産業スパイ
現実の世界で肉体が眠っている間に、夢の世界に入って行動する主人公たち。
普段は他人の潜在意識から重要な情報を抜き取るのが仕事だけど、今回は潜在意識をコントロールして現実の世界で依頼人の思い通りの行動をとらせようと計画。
【主要登場人物 / キャスト】サイトーは極悪人
感想(ネタバレ含む)全てを理解しなくても楽しめる
序盤は内容が難しくてあまり理解できなかった。
ストーリーが進むにつれて理解が追い付いていったけど、夢の中に入り込んで活動するって凄いアイデアですね。
ところで『パプリカ』の原作者・筒井康隆先生が「これは盗作や!」と激怒していたそうな。
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クリストファー・ノーラン監督は「パプリカからインスピレーションを得た」と話したそうです。
『パプリカ』と『インセプション』を私は両方とも観ましたが、アニメと実写という違いもあって“似て非なるもの”といった感じではないでしょうか。
『パプリカ』の原作は小説ですが、ノーラン監督は恐らくアニメを鑑賞したと思われます。
サイトー(渡辺謙)の陰謀に巻き込まれた主人公
この作品は渡辺謙が演じるサイトーという実業家が、社長の座を継いだばかりのライバル企業の若社長の潜在意識を操作して会社を破滅させるためにドム達に依頼するのがメインストーリーだけど、ターゲットの若社長は何も悪くないんですよ。
つまりサイトーがライバル企業を破滅させてシェアを奪うために仕組んだ陰謀。
誰かを救うための正義の戦いとかではなくて、企業同士のシェア争いが発端のドロドロした世界の話。
ターゲットとなった若社長は、父親の跡を継いで一生懸命頑張っているただの好青年。
しかも強盗を目の前にしても毅然とした態度で対応していて、かなり優秀な人物。
もしかするとサイトーは、ライバル社の若社長が優秀だと気付いているからこそドム達に仕事を依頼したのかな。
映画内ではチームと一緒に夢の世界に入って行動を共にしていたけど、冷静に考えるとサイトーは卑怯な手段でライバル社を蹴落とそうとしているただの悪人です。

悪い男やで、サイトーは。
コブは現実の世界に戻ったのか!?
夢の中で負傷した場合は、現実の世界と同じような痛みや苦しみが発生するという設定が面白い。
夢の中でも現実の世界と同じようにダメージを受けると苦しくなって最終的に退場してしまうらしく、サイトーは夢の世界で撃たれて負傷して命が尽き、さらに深い夢の階層に移動してしまう。
普通は夢の世界で命が尽きると肉体が覚醒して意識が現実の世界に戻るのですが、今回は強力な鎮静剤を使っているために夢の中で命を落とすとさらに深い階層に行く。
最終的にサイトーとコブは深い階層から一緒に戻って来たのだと思います。
一部では夢の世界に取り残されたままだという考察もあるけど、私は現実の世界に帰還した気がする。
コブの夢の中の子供達と現実の子供達を別の子役が演じていたみたいなので、そう考えると戻ってこれたのだと思いました。
夢の中ではずっと思い出のままの姿だけど、現実の世界の子供は成長しますからね。
ところで全員無事に帰還したと仮定して、サイトーの陰謀は成功したのでしょうか?
若社長は何かしらの意識を植え付けられたみたいだけど、サイトーの思惑とは別の方向で意識改革された印象がある。
結局サイトーは若社長の飛躍のアシストをしただけなのでは・・・。
『インセプション』を配信しているサブスク
『インセプション』をサブスク動画配信サービスで観る場合は、アニメ『パプリカ』も一緒に観ると面白いですよ。
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『インセプション』は同じクリストファー・ノーラン監督の『TENET テネット』ほどは難解ではなくて観ていてもあまり疲れなかったです。
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『TENET テネット』は訳が分からなさ過ぎた(笑)
ノーラン監督の『インターステラー』は難しい理論が出てくるけど、宇宙と地球では時間の流れが違うという事を理解しておけば楽しめます。
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