ビル・マーレイが演じる主人公のウォレスは、米国アイオワ州にあるレンタルビデオ屋の店員。
イギリスで銀行員をしている弟を訪ねたのは、自身の誕生日を祝って貰う為。
自宅での大事な商談を控えたタイミングで能天気な兄に同席されては困る弟が厄介払い的にゲームに参加する費用を支払い、兄にプレゼントという形で無理矢理ライブ劇場に参加させる。
現実の街中をフィールドにして楽しむゲームへの参加中に本物の諜報機関から連絡が来たのだけど、ウォレスはゲームの一環だと思って何も知らないままプレーヤーとして楽しみ続ける。
そして諜報機関はウォレスが凄腕のエージェントだと勘違いするコメディ映画です。
『知らなすぎた男』あらすじ
アメリカから弟を訪ねてロンドンにやって来た男が、弟の大事な商談が終わるまで素人がプロの役者達のサポートを受けながら楽しむ演劇体験ゲーム「ライブ劇場」に参加することに。
指定された場所に行きゲームスタートの合図となる公衆電話にかかってきた電話に出てみると、何故か本物の諜報機関からの連絡。
しかし男はそれを芝居だと思い込み、ここから英露の諜報機関を巻き込んだ大騒動が始まる!
【見どころ】本気でゲームだと思っている鈍感すぎる男
- 視聴者参加型ゲームのはずが、何故か諜報機関同士の争いに巻き込まれる男
- 男は自分の置かれている状況がゲーム内の出来事だと信じて疑わない
- 諜報組織は男が凄腕のスパイだと勘違い
【登場人物 / キャスト】ビル・マーレイが終始勘違い
感想(ネタバレ含む)本当はただのレンタルショップ店員なのに
そもそもどうして諜報部が暗躍しているのかというと、イギリスとロシアの間で平和協定が締結されようとしていて、そうなってしまうと彼らにとって都合が悪いようです。
国同士は融和的な関係を築こうという感じなのに、英露の諜報機関が協力して阻止しようとしている構図。
自分たちの仕事が無くなることに危機感を覚えているのかも知れない。
恐ろしい事に冷戦を復活させたいような思惑も見え隠れ。
国の思惑と諜報機関の思惑がズレているって、考えるとメチャクチャ恐ろしい状況ですよ。
ゲームの開始時刻と諜報機関から殺し屋にかかってくる電話の予定時刻が同じで、しかも同じ公衆電話が使われる事から混乱が生じる訳です。
そして電話に出てしまったのがウォレス。
電話口の男が米国訛りな事に違和感を感じながらも、用件を伝える英国諜報部。
ウォレスは目の前に現れる人物が全員役者だと思っており、椅子に本物の死体が座っていても演技だと信じて疑わず、ピクリとも動かない様子にさすがはプロの役者と感心する。
全く疑う事を知らない男・ウォレス。
まず最初に自分はライブ劇場の参加者であるという前提条件があって、ある意味ではそれが暗示のように作用している感じですね。
電話で指示された先の家でローリーという女性が登場して最初はどういう立ち位置なのか分からなかっけど、どうやら諜報機関の陰謀を知っていて命を狙われている模様。
国防大臣の愛人で偶然秘密を知ってしまった感じでしょうか。
ちなみに大臣も平和協定は阻止したい立場。
諜報部とは繋がっている。
ローリーの事もゲームの登場人物だと思い込み、彼女の問いに対して役になりきり演技をするウォレス。
相手は命の危機を感じて本気で話しているのに、ウォレスはずっと演技だと勘違いしたまま。
本物の銃を自分で何発か撃っているのに、どうして気付かないのか(笑)
諜報機関側は本気で追跡して命を狙っているのに能天気にカーチェイスを楽しんだり、自白剤を打たれて本当の事を話しているのに相手が勝手に口の硬い男だと勘違いしたり、英露の諜報機関から完全に凄腕認定されるウォレス。
ただ彼はゲームだと思って純粋に楽しんでいるだけなのに。
最後の最後まで全てがゲームだと思い込んでいるウォレス。
片やゲームを楽しんでいるだけの男、片や世界を揺るがす陰謀に関わっている本物のスパイ。
勘違いの連鎖、ボタンの掛け違いの連続がメチャクチャ面白かった。
映画『知らなすぎた男』を配信しているサブスク
『知らなすぎた男』のように古い映画はサブスクでは取り扱っていない場合が多いですが、「U-NEXT」は配信作品が多いので古い作品も多く取り扱っています。
ビル・マーレイといえば『ゴースト・バスターズ』が代表作だけど、他にも色々と見ていて楽しいコメディ系の作品に多数出演しています。
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