ビル・マーレイ主演『3人のゴースト』あらすじ・感想 | 前社長は生前の悪行が原因であんな姿に!?

傲慢な性格でやりたい放題のテレビ局の社長が、ゴースト(悪霊のような容姿)となった前社長に自分のようにならないようにと警告されて送り込まれた3人のゴーストの導きにより人生を見つめ直すファンタジー作品。

1988年公開の古き良き時代のハリウッド映画です。

『3人のゴースト』の詳細情報
  • 公開年  : 1988年
  • 上映時間 : 1時間 41分
  • 製作国  : アメリカ合衆国
  • 監督   : リチャード・ドナー
  • キャスト : ビル・マーレイ / カレン・アレン / ボブキャット・ゴールドスウェイト / ロバート・ミッチャム 他

『3人のゴースト』あらすじ

視聴率至上主義の冷血なテレビ局の社長フランクの前に3人のゴーストが現れ、彼らの導きにより今までの人生を見つめ直していく。

【見どころ】心を入れ替える傲慢な男

初めて自分を客観的に観察したフランクは、今までの振る舞いを反省して心を入れ替える。

古き良きアメリカのクリスマス・ファンタジー映画。

【主要登場人物 / キャスト】亡霊となった前社長!?

  • フランク・クロス(ビル・マーレイ)
    世界最大級のネットワークを持つテレビ局IBCの社長に史上最年少で就任した男。
    冷血な性格で全く人望がない。
  • クレア・フィリップス(カレン・アレン)
    フランクのかつての恋人。
  • ルー・ヘイワード(ジョン・フォーサイス)
    ゴルフ中に急死したフランクの前任の社長。
    自分と似た性格のフランクに、同じ過ちを犯して欲しくなくて亡霊となって忠告しに来る。

感想(ネタバレ含む)クリスマスに幸せな気分になれる映画

1988年(昭和63年)に公開された非常に古い作品。
時代が昭和ですよ、昭和。
確か次の年(64年)の途中から平成になったんですよね。

「ゴーストバスターズ」のビル・マーレイが40歳手前のまだ若々しかった時代でブイブイ言わせていた時です(笑)

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役柄は傲慢で自分勝手な性格のテレビ局の社長。
自分に意見する反抗的な社員は容赦なくクビにするパワハラ全開の男。

創業一族ではない雇われ社長という立場なのによくここまで好き放題に出来ますね。
この人の上には会長がいるのだけど、いつか寝首をかこうと隙を狙っている様子も伺える。

たごやま
たごやま

どんだけ野心家やねん!

そんなフランクの前に現れたのが7年前に死亡した前社長の亡霊。
この前社長は悪霊ではなくて、生前の自分と同じ傲慢な態度のフランクを心配して更生させようとわざわざ世話を焼きに来てくれた天使みたいな存在。

前社長はもしかすると生前の行いのせいで天国に行く事ができずに、人知を超越した存在から仕事を命じられたのでしょうかね!?
本来は地獄に堕とされるところだったけど、チャンスを与えられたのかも知れない。

前社長は神様のパシリみたいな存在でしょうか。

イエス様はさすがに慈悲深いですな。

日本ならどの神様がこんな事をやっているのだろうと考えるところだけど、キリスト教は分かり易い。

過去のゴーストが運転するタクシーが欲しい

フランクの前に「過去・現在・未来」をそれぞれ司るゴーストが現れるのだけど、最初に現れた過去のゴーストが運転するタクシーはタイムマシンとなっている。

たぶん過去と現在しか往復できなくて未来へは進めない仕様なのだろうけど、それでも欲しいですね。
しかも乗客と運転手は過去に行っても周囲からは認識されずに透明人間として扱われるので、観察目的なら最高の状況。

とはいえ自分の過去を振り返って人生を見つめ直すために使われる乗りものなのだから、もし不純な目的で利用したら神の怒りに触れて大変な目に遭いそうなのが怖いですけど。

前社長だけではなくてフランクを案内する3人のゴースト達も、神に天国へ行くためのポイント稼ぎをするチャンスを貰った元人間かも知れない。

でも、そうだとしたら未来を司るゴーストは他の2人に比べて異様すぎる姿なのが気になる。
もしかすると生前は懲役500年とかを言い渡された凶悪犯だったのかも。

冒頭シーンでサンタクロースの「君は一年間ずっと良い子だった」というセリフは伏線!?

フランクの変貌ぶりが逆に不気味

フランクはゴースト達に導かれて人生を振り返った後に別人のように変貌する。

好意的に見れば過去の悪行三昧の自分を反省して善人になったと言えるけど、悪い見方をすればヤバいカルト宗教の教祖みたいに見える。

ゴーストという超常的な存在に触れたのだから人生観が180度変わって別人みたいになるのは仕方ない部分があるけど、周囲の人から見るとメチャクチャ不気味でしょうね。

ハリウッド映画の「終わり良ければすべて良し」的な伝統的ハッピーエンドで幕を閉じますが、観る人によって受け止め方が変わる気がする。

この作品はクリスマスを幸せな気持ちで迎えるための映画といった感じでしょうか。

観終わった後の感想も日本人とキリスト教圏の人達で差異がありそう。
日本人はクリスマスで騒いだ一週間後にお寺や神社に行く民族ですから。

ビル・マーレイ主演で傲慢な男が別人のような善人に変貌する映画がもう一本あります。
こちらは同じ一日を繰り返すタイムループ映画。

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『3人のゴースト』を配信しているサブスク

古い映画は「Amazonプライムビデオ」を探すと比較的見つかる可能性が高いですが、見放題対象から外れて鑑賞するのに追加料金が必要なレンタル扱いとなっている場合があるので入会前に必ず公式サイトで確認してください。

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『3人のゴースト』のような昭和や平成初期に公開された古い映画を探している場合は、ネット配信よりもレンタルDVDの方が見つかる確率が高いと思います。

私はDVDで観たので字幕版だったのですが、昔テレビで観た吹替え版の方が面白かった気がする。

もしかするとテレビの深夜枠などでクリスマスの時期に吹替え版が放送されるかもしれないので、チェックしていればいつか観れるかもしれません。