ノスタルジックなボブ・ディランの曲が何度も流れる、哀愁が漂う雰囲気の映画。
椎名目線の現在と、2年前の話が交差しながら物語が進む。
巻き込まれ体質の椎名(濱田岳)とミステリアスな河崎(瑛太)のキャスティングが絶妙。
『アヒルと鴨のコインロッカー』あらすじ
大学入学のため仙台に引っ越してきた椎名は、アパートの隣人:河崎から日本語が不自由なブータン人留学生の為に本屋で広辞苑を盗もうと誘われる。
河崎の奇妙な行動に無理矢理付き合わされた椎名は、本屋の裏口で見張りをするはめになる。
【見どころ】ノスタルジックな雰囲気で切ない
- ボブ・ディランの曲に作品の物悲しい雰囲気がよくマッチしている
- 神さまを閉じ込めると、見て見ぬふりをしてもらえる!?
- 岡田将生がチョイ役で出演
【主要登場人物 / キャスト】怪しい男:河崎
感想(ネタバレ含む)岡田将生がチョイ役で出演
観る前のイメージと違って、結構悲しい物語でした。
予告動画を観た限りでは奇妙なコメディっぽかったけど、実際はヒューマンドラマです。
冒頭で河崎が椎名に本屋を襲って「広辞苑」を奪おうと提案。
いきなりそんな事を言われても意味が不明だけど、押しに弱い椎名は何故か付き合わされてしまう。
濱田岳が椎名のイメージにピッタリのハマり役。
それにしてもみんな若い。
そして岡田将生がチョイ役で出演していたのをエンドクレジットで初めて知った。
特に重要なキャラじゃないけど、ちょっと驚きです。
原作を先に読むか、映画を先に観るか
最初の30分くらいはハッキリ言って内容がよく分からなかった。
河崎は怪しいし、麗子さんは河崎と逆の事を言うので話が混乱するし。
観ていく内に徐々に状況が理解できるようになります。
そう考えると、良くできた物語。
私は原作を未読で映画を観ましたが、知っていれば最初から物語に引き込まれたと思います。
後から小説を読む事で、映画で物足りなさを感じた部分を補完できます。
映画に登場する悪人が一度は警察に逮捕されたのになぜ短期間で釈放されたのか理由が全く分からなかったのだけど、これは小説を読むと判明。
まあ悪い奴なんですよ、アイツがまた。
今思うと、映画では色々と重要なシーンがカットされていて説明不足な感じがしました。
映画だけを観ても見応えがあるけど、原作小説を読むとより一層の魅力を感じます。
神さまを閉じ込めておけば、悪事がバレない!?
この作品で「神様を閉じ込めておけば、悪いことをしてもバレない」というセリフが出てきます。
世間的には悪い事でも、その人にとって正義の行動だったとしたら神様に大目に見てもらえる。
つまり「理由があれば許してもらえる」という考え方ですが、さすがにマズいでしょう。
仮に神様が許しても法律が許しません。
外国では神の意志が優先される国があるかも知れないけど、日本は法治国家ですからね。
心情的には理解できるけど、やっぱりダメだと思う。
最終的にどのような選択をしたとしても、切ないことに変わりはない。
観終わった後に心に残るのは、少しホッとする気持ちと大きな悲しさ。
ラストは観た人の想像に委ねられる形だけど、どうなるのでしょうね。
私は最終的に良心に従った行動をしてくれると信じています。
もし私が神なら大目に見てあげます♪
残念ながらアナタは神ではなく、ドングリみたいな変なフクロウやけどね。
映画『アヒルと鴨のコインロッカー』を配信しているサブスク
『アヒルと鴨のコインロッカー』はU-NEXTなどの動画配信サービスやレンタルDVDで視聴する事ができます。
サービス名 | 月額料金(税込) | 同時視聴できる端末数 | 無料お試し期間 |
---|---|---|---|
U-NEXT | 2,189円 | 4台 | 31日間 |
Hulu | 1,026円 | 4台 | ✕ |
Amazonプライム | 600円 | 3台 | 30日間 |
伊坂幸太郎原作の映画は多数あり動画配信サービスでは配信されていない場合がありますが、レンタルDVDなら大抵は揃っています。
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