安田顕主演『私はいったい、何と闘っているのか』あらすじ・感想 | 父親はいざという時だけ頼りになれば良い

『私はいったい何と闘っているのか』の詳細情報

公開年  : 2021年
上映時間 : 1時間 54分
監督   : 李闘士男
キャスト : 安田顕 / 小池栄子 / 岡田結実 / ファーストサマーウイカ / SWAY(劇団EXILE) / 金子大地 / 菊池日菜子 / 小山春朋 / 田村健太郎 / 佐藤真弓 / 鯉沼トキ / 竹井亮介 / 久ヶ沢徹 / 伊藤ふみお(KEMURI) / 伊集院光 / 白川和子 ほか

『私はいったい何と闘っているのか』あらすじ

地域密着型スーパーで働く伊澤春男は、職場では同僚に頼りにされているがお人好しな性格のため出世できずにいる万年主任。

さらに家庭でも家族に気を使い過ぎて空回りの連続。

唯一本音をさらけ出せるのは足しげく通う怪しい食堂でカレーを食べている時だけ。

そんな春男に職場では出世の話、そして家庭では娘の結婚話が舞い込み、不器用な男に人生の転機が訪れようとしていた。

主要登場人物(キャスト)

伊澤春男(安田顕)
周囲に気を使い過ぎる中年男性。
職場でも家庭内でも、言いたい事が言えずに自分の世界に籠ってしまいがちな性格。

伊澤律子(小池栄子)
春男の妻。
不器用な夫の事を理解して応援してくれている。

伊澤小梅(岡田結実)
伊澤家の長女で大学生。

伊澤香菜子(菊池日菜子)
伊澤家の次女で高校生。

伊澤亮太(小山春朋)
伊澤家の長男で小学生。
大らかな性格で、クヨクヨ悩む父親を慰める事が多い。

高井(ファーストサマーウイカ)
春男の同僚。
クールな雰囲気が漂う掴みどころのない女性。

金子(金子大地)
春男の同僚。
とにかく真っすぐな性格の熱血社員。

梅垣聡(SWAY)
小梅と交際中のダンサー。

食堂のおばちゃん(白川和子)
春男が家族に内緒で足しげく通っている食堂の店主。

感想(ネタバレ含む)「お人好し」が過ぎると「バカ」に見える

自分以外の人全員に気を使い過ぎて、後になって自分の行動が正しかったのかどうか自問自答を繰り返す男を安田顕が熱演するコメディ作品。

伊澤春男という役は安田さん以外では成立しないのではないでしょうか。

春男という人物は職場のスーパーでは突発的なハプニングにもすぐに対応できる臨機応変さを持っているのに、家族と過ごすプライベートの時は脳内でシミュレーションをしてから行動に移す慎重派。

仕事では結構ヤリ手で周囲から頼りにされているのに、家庭では言いたい事があっても口ごもってしまう気の小さい人物。

何事も正面から受け止めてストレスを溜める人っていますよね。
「もう少し気楽に考えたら良いのに。」
と思うけど、それが出来ないから本人は悩んでいるのです。

春男という人は真面目かつ善人過ぎて手抜きができない訳ですよ。
自分が苦労するだけで他の人が救われるなら、喜んで汚れ役を引き受けようというタイプ。

他人が苦しんでいるのを見てストレスを溜める位なら、自分が苦しんだ方がいくらか楽。
そんな感じでしょうか。
ここまで来たら不器用とかお人好しではなくて、ただの「バカ」に見えてしまう。

逆に春男が苦悩している姿を見て、自分が苦しくなる人もいるでしょうに。

おいも
おいも

奥さんは、いつも春男の事を心配しているんやで。

誰かの代わりに自分が苦しみを引き受けるという考え方は、問題の根本的な解決にはならない気がします。
それどころか他人が成長する機会を奪う事にもなるので、お人好しも程々にしておかないと。

「想像」と「現実」には大きな違いがある

娘に彼氏を紹介されるという、父親にとってはある意味最悪のイベントの最中でも春男は妄想狂ぶりを発揮してグダグダな展開になってしまう。

こういう時は色々と事前に想定をして心の準備をしておくに越したことはないですが、彼氏のスペックが春男の想像とかけ離れたものだったのでパニック状態になって、父親の威厳を示す作戦が全部台無しになってしまった。

事前に準備をしていたとしても、想定外の事態が起こってしまっては仕方がありません。
これはもうね、春男は何も悪くありません。

小梅の彼氏の梅垣君が、春男の想像をはるかに超える男だったというだけの事。

結婚して「梅垣小梅」になると、オセロなら「梅梅梅梅」なるとか意味不明な脳内妄想に逃げてしまった春男を責めてはいけない(笑)

でも最後に「小梅は泣き虫だから、泣かせないでね。」というセリフが良かった。

これは春男が準備していた脳内台本に載っていないセリフで、思わず突発的に発してしまった言葉だと思います。

こういう事を自然に言えるような人間になりたいものだけど、娘の彼氏の前で平常心を保っていられる父親の方がむしろ少数派かな。

努力はいつか報われる

春男は、
「目立たなくても影で努力していれば、いつかは陽の目を見る時が来る。」
と信じて頑張っているのだけど、確かに「努力」はしないと報われる事はない。

いつもクールな高井さんが春男に渡した色紙に書かれていた
「努力をしても報われない奴はいる。間違いなくいる。ただ成功した奴は必ず努力をしている。
というメッセージはプロレスラーの長州力の言葉だそうです。

確かにそうですね。
努力せずに成功した人は、単に運が良かっただけの人ですからね。
そういう人は落下し始めたら、あっという間に消えていくと思う。

「努力」という土台があってこその成功。
思い通りのタイミングで報われないかも知れないし、形を変えた報われ方をするかも知れないけど、努力はしておくに越したことはない。

春男の努力は家族全員が見ているので、いつかきっと報われますよ。
ラストシーンで心の支えだった怪しい食堂が閉店しちゃったけど、色々と経験して人間的に一皮むけた事だし春男はきっと大丈夫なはず。

沖縄のタクシー内での言動も間違ってなかったと思う。

家族に愛されている父親というのは、本当に素晴らしい。

春男は「そして、バトンは渡された」の森宮さんに負けていない最高の父親です。

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この作品の原作者は、お笑い芸人のつぶやきシロー。
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