
『キサラギ』や『三尺魂』のような密室劇となっていて、登場人物たちの会話を楽しむのがメインのコメディ作品。
登場人物は基本的にまともな奴がいません。
『大洗にも星はふるなり』あらすじ
夏休み期間中に茨城県・大洗にある海の家で働いていた男達がバイト仲間だったマドンナから呼び出しの手紙を受け取りクリスマス・イヴに再び海の家に集合するが、誰もが想定していない展開に発展していく。
【見どころ】演劇を見る気持ちで楽しむ作品
作中のほとんどが海の家内部で展開される演劇のような作風。
爆笑コメディというよりも、あえて下らない事で笑いを誘う雰囲気が好きな人にオススメ。
【主要登場人物 / キャスト】出演者が豪華
感想(ネタバレ含む)おバカと変態しか登場しない
シーズンオフの海の家の中で男達が馬鹿げた議論を展開するだけの喜劇作品。
作品の雰囲気は『キサラギ』に似ていて、『三尺魂』にも通じる部分がある。
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上記の2作品も含めて、映画というよりも舞台演劇を見ている気分になります。
夏に一緒にバイトをしていたマドンナ的存在の江里子から手紙を受け取った当時の同僚の男達が、クリスマス・イヴの夜に大洗の海の家に集合。
クリスマス要素は基本的にないんですけどね。
登場人物は全員が「変態」か「おバカ」のどちらかあるいは両方の性質持ちという救いようのない集団です。
いつまで経っても海の家を撤去しないオーナーに警告をしに来た弁護士の関口も、結局は「頭の良いおバカ」という感じ。
この作品は江里子の本命は自分であると信じて疑わないおバカ達が、江里子との勘違いエピソードを告白して周囲にツッコまれる展開が繰り返される事で笑いが発生するのですが、こういうのをツマラナイと感じる人は作品との相性が良くないと思います。
私は福田雄一監督の作品が好きなので、観ていて楽しかったです。
男達は本気で江里子が好きなのか?
海の家で一緒に働いていた江里子に好意を持っていたのなら、彼らは夏のバイトが終了した後になぜ彼女と一切連絡を取らなかったのかという話ですよ。
まあ全員が勘違い男ばかりだから連絡先を教えて貰えてなかった可能性もあるけど、彼らは夏が終わってから今まで何をして過ごしていたのでしょうか?
男達の話を聞いている内になぜか見知らぬ江里子に惚れてしまったおバカ弁護士の関口を除いた他の連中は、本気で江里子が好きというよりも「自分の事を好きでいてくれたら嬉しい」程度だったけど、呼び出しの手紙を受け取って本気になった感じですかね。
一人一人が手紙を受け取ったのは自分だけだと勘違いしているのも手伝って・・・。
最終的なオチも結局おバカ
海の家には例外なく「おバカ」しかいないので、オチもおバカな方向にしか行かない。
途中までは小さなボケ&ツッコミを繰り返していく感じだけど、最後のオチの部分は完全に大馬鹿のヤラカシに全員が巻き込まれて今までのやり取りは何だったのかという展開。
バカはどこまで行ってもバカという事ですよ。
だって弁護士ですらバカなんだから(笑)
『大洗にも星はふるなり』を配信しているサブスク
『大洗にも星はふるなり』の世間の評価は若干低めだけど、個人的には面白かった。
演劇的な笑いが好きな人は楽しめると思います。
私は知らなかったのですが、調べてみると原作は舞台演劇の作品。
その後に映画化という流れ。

映画なのに舞台演劇っぽく感じるのはそういう事だったのですな。
舞台演劇が原作の映画化された作品で他にオススメなのが『サマータイムマシン・ブルース』。
動画配信サービスに入会すると『三尺魂』等と一緒にまとめて楽しめますが、『キサラギ』は現在のところレンタルDVD以外では取り扱っていないと思います。
※最新の配信・取り扱い状況は公式サイトで事前に確認してください。
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