浮気中の人が依頼すると、それらしいウソのアリバイ工作をしてくれるという会社。
ありそうでなかった画期的な事業ですよね。
こういう偽装工作って、法律上は何か罪になるのかな?
『アリバイ・ドット・コム』あらすじ
浮気の隠蔽を専門に行う会社「アリバイ・ドット・コム」の経営者グレッグは、犬がきっかけで知り合った女性フローと恋に落ちる。
ある日、フローの両親にあいさつに訪れると彼女の父親が自分の会社の顧客だった。
グレッグ自身がフローに仕事を偽っている事を父親に脅され、不倫旅行のアリバイ作りを手伝う事になる。
【見どころ】浮気の偽装工作が思わぬトラブルに発展
- フィリップ・ラショー監督・主演の映画には毎回出演しているお馴染みの俳優陣が、今回も面白おかしく暴れ回る
- ポンコツ従業員のせいでアリバイ工作が失敗しそうになる
- 彼女の父親から浮気のアリバイ工作の依頼を受ける
【主要登場人物 / キャスト】お馴染みのメンバー
感想(ネタバレ含む)父親の浮気相手に要注意
フィリップ・ラショー監督の作品は主要メンバーが毎回同じだけど、みんなで演劇チームを組んでいるみたいですね。
『アリバイ・ドット・コム』は浮気はバレなければ誰も不幸にならないというコンセプトで設立され、完璧なアリバイ工作が評判になり政財界にも顧客を持つ会社。
その割には今までたった2人で活動してきたみたいで、最近になってようやく3人目が加入。
こんな少人数経営で今まで経営が成り立っていたのが凄い。
ウソの電話一本で顧客のアリバイを証明したり、時には顧客に付き添って事故を偽装したり、仕事自体はかなり手が込んでいて優秀な事が伺えます。
こんな会社が実際にあったら顧客には困らないでしょうね。
あとは優秀なスタッフを揃えれば経営は安泰。
売れない役者の卵とかの受け皿としても機能しそう。
転機が訪れたのはグレッグが恋に落ちた女性の父親が、浮気隠蔽の依頼をしてきた顧客だった事。
物語の前半が彼女の父親の浮気の偽装工作、後半は自分が恋人に仕事を偽っている事の辻褄合わせ。
他人のアリバイ作りは完璧なのに、彼女の父親や自分自身のアリバイ工作はグダグダになるというお決まりのコメディ展開。
他の作品でトラブルの元凶となる事が多い2人(オーギュスティン&メディー)だけど今回は完全な脇役で、グレッグ、恋人のフロー、フローの父ジェラールがメインとなっています。
2人はメインストーリーに直接絡んでこないというだけで、それぞれ馬鹿げたトラブルに巻き込まれて笑わせてくれる良いキャラクターです。
B級感があるけど見応えもある不思議な映画
この作品の副題が「カンヌの不倫旅行がヒャッハー!な大騒動になった件」となっていて、これのせいで観る前はB級感丸出しのイメージだった。
ジェラールが浮気相手と一緒に過ごす同じホテルに妻と娘が別の階に宿泊しているというハプニングで「ヒャッハー!」どころではない展開なので、もう少し副題は考えた方が良いと思う。
基本的に「ヒャッハー!」な要素はなくて、ジェラールが人生の危機を迎えたり、グレッグが怖い連中に追われたりして、どちらかというと「ハラハラ」感が強い作品だった。
オーギュスティン&メディーが所々で笑いを誘うので、そこは良いバランスでコメディ要素が散りばめられていて、ラストのオチも脚本として素晴らしいと思いました。
面白い作品だけど、やはり邦題のイメージで損をしている感じ。
「ヒャッハー!」は使わない方が良かった気がする。
グレッグ役のフィリップ・ラショーとフロー役のエロディ・フォンタンは私生活でもパートナーだそうです。
ちなみにフロー役の人もラショーと同じ演劇チームに所属している。
「クワイエット・プレイス」の監督・主演俳優と女優も私生活でパートナー同士。
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『バイオハザード』シリーズで有名な女優ミラジョヴォヴィッチとポール・W・S・アンダーソン監督も夫婦ですな。
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日本では、伊丹十三監督と宮本信子夫妻が有名ですね。
映画『アリバイ・ドット・コム』を配信しているサブスク
フィリップ・ラショーの関連作品は「U-NEXT」や「Amazonプライムビデオ」等のサブスクで配信されていますが全ての作品が見放題ではなくて、動画1本ごとに追加料金を支払わないと視聴できないレンタル作品があるので、最新の配信状況は公式サイトで事前に確認してください。
サービス名 | 月額料金(税込) | 同時視聴できる端末数 | 無料お試し期間 |
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U-NEXT | 2,189円 | 4台 | 31日間 |
Amazonプライム | 600円 | 3台 | 30日間 |
私がフィリップ・ラショーを知ったのは実写版「シティーハンター」でした。
『アリバイ・ドット・コム』と同じメンバーが出演していますが、原作ファンも納得の仕上がりになっているので観ておいて損はありません。
ふざけた内容だけど、原作に対するリスペクトはしっかり感じます。
間違いなく漫画原作の実写版の成功例です。
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【フィリップ・ラショー関連作品】
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フランス映画のように日本ではあまり大々的に取り上げられない作品は、動画配信サービスよりもレンタルDVDの方が取り扱いが多いので、気になる方はぜひ宅配DVDレンタルサービスの解説を参考にしてください。